かつては京王線利用者だったくせに、沿線のお城は殆ど行ったことがない。
ここもその一つ。
なーんにもないんだろう、と思っていたのですが、やっぱり何もありません。
ここは武蔵七党の一族である平山氏の居城の跡地。
築城したのは平山直季と伝えられている。
といっても居館は駅の近くにあり、この公園一帯には見張り所があったとされているというだけで、特別に遺構らしきものはなし。
直季の子・季重の墓と木像がある宗印寺や、季重を祀った季重神社があるものの、途中でコースアウトしちゃった関係でスルー。
どうやら神社のあたりが比定地らしいのだが…。
何せ案内板やスマホのナビに頼ってると目的地に全然着かない。
民家の中へ出ちゃって行き止まりになったり、田んぼや畑にぶつかったり。
挙句の果てにはいつの間にか公園の外へ出てしまい、帰る際にはえらく遠回りをさせられてしまった。
これといって目的物(例えば本丸の跡とか、土塁とか、あるいは”城址”と記した石碑とか)がない中での散策はモチベーションを維持するのが大変だ。
ただ平山季重というのはなかなか興味深い人物で、最初は源義朝に従ったもののその敗死後は平家に従い、源頼朝が挙兵すると今度はそれに従って義経配下として平氏滅亡へ貢献。
しかし無断で任官したため頼朝の怒りを買ったのだが、その後も更に戦功を挙げたことで鎌倉幕府の元老として取り立てられた、という経歴の持ち主。
源氏→平氏→源氏と主を替え、しかも義経と一緒に処罰されてもおかしくなさそうなのに、結局一族は戦国時代まで存続したのだ(その後は後北条氏に従い、小田原で一族は滅亡)。
よっぽど卓越した能力の持ち主だったのだろうか。