『呼び出し』 ジョン・グリシャム
2006年 03月 06日

『裏稼業』同様にアカデミー出版の超訳として刊行されたジョン・グリシャム作品の2作目。ハードカバーで発売されたときは『召喚状』という書名だったが、ソフトカバー版では何故か表題のように改められた。
”超訳”故の読みやすさか、それとも元々持っている”ジェット・コースター・ノベル”、”グリシャム・マジック”故かはわからないが、上下巻を一気に読ませる勢いは健在。しかし『裏稼業』もそうだったけれども、読んでいてどうもこれまでのグリシャムらしさを感じない。
そもそもストーリーがそうなっているのか、それとも”超訳”のスタイルがグリシャム作品と合わないのか。この作品も、結局は金を巡っての汚い争いということで落ち着いてしまい、ラストも何だか釈然としないものだった。

かつては『法律事務所』、『ペリカン文書』、『依頼人』の3作品に共通する人物を出したり、『処刑室』では『評決のとき』の事件に言及させたりしたグリシャムのこと、ありえないことではないと思うが。
以前は夢中で読みふけったものですけど、確か何かのキッカケで挫折しちゃったんですよ。理由は何だったか忘れちゃったけど。
今読んでるのが落ち着いたら、再び手に取ってみようかな。昔はダメでも今ならオッケーってこともあるし(^^;
僕もずーっと読んでたんですが、ここ2作品ばかり読んでないですね~。
マイクル・クライトン然り、スコット・トゥロー然り、トム・クランシー然り・・・なんででしょう?
そういやシドニィ・シェルダンやフレデリック・フォーサイスも一時期読み漁ったんだけどなぁ。
「テスタメント」で作風が変わった気はします。私は「路上の弁護士」の青くささや、「処刑室」の静かさが好きなんですが。
こんばんは、いらっしゃいませ♪
グリシャム作品は『法律事務所』から入りまして、最初は取っ付き難いなぁと思ったりもしたんですが、途中からはすっかりはまってしまいました。
『ペリカン文書』、『依頼人』と立て続けに読みましたけれど、個人的に好きなのは『評決のとき』と『原告側弁護人』、それに『陪審評決』でしょうか。
『路上の弁護士』や『テスタメント』は今ひとつピンとこなかったですし、『裏稼業』はなんだかグリシャムっぽくないなぁと感じてました。