『はりぼて』(2020)
2020年 09月 17日
では、と政務活動費の情報公開請求を行ったところ、どうも怪しい。
で、本人に直接質すと嘘をついて逃げようとする。
そこで再度取材を続け証拠を突きつける。
すると本人は失踪騒ぎを起こし、後に不正を認め、議員を辞職する。
高圧的態度を取ってきた人間が、一転して涙ながらに謝罪。
漫画の世界だけかと思ったら、現実に起こるとは。
更に記者たちの追及は続くのだが、出るわ出るわ、架空出張に請求書の水増し、金額改竄、偽造。
二年弱の間に富山市議会ではなんと14人もの議員辞職者が出る始末。
また不正が発覚しながらも開き直って現職にとどまり続ける者も多い。
これを受けて富山市議会は、政務活動費の使い方について全国一厳しいという条例を制定したものの、不正は後を絶たない。
そしてそれら一連の不祥事に対し、「自分はコメントする立場にない」と逃げの一手の市長。
もうここまで来ると、頭にくるとか腹が立つとかを通り越して笑うしかない、という心境。
決して手を緩めることなく徹底した取材を続け、市議会の不正を暴き、こうやって一本の映画にまでまとめ上げたチューリップテレビ並びにその記者や関係者たちには大きな拍手を送りたい。
そしてお上の顔色ばかり窺っている多くのマスコミ、報道陣各位には猛省を促したいところだ。