はじめ、映画には音がなかった。
そこで劇場で音楽を生演奏したり、効果音を即興で入れたりと様々な試みがなされたが、ついにトーキー映画が誕生。
その後、”音”――台詞、効果音、音楽…それらの重要性は映画の製作過程の中で増していき、その表現の方法、手段も日々進化し続けている。

『ジャズ・シンガー』、『キング・コング』、『鳥』、『スパルタカス』、『市民ケーン』、『スター誕生』、『ゴッドファーザー』、『スター・ウォーズ』、『イレイザーヘッド』、『地獄の黙示録』、『普通の人々』、『トイ・ストーリー』、『ジュラシック・パーク』、『リバー・ランズ・スルー・イット』、『トップガン』、『マトリックス』、『ロスト・イン・トランスレーション』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』、『インセプション』、『ブラックパンサー』、『ワンダーウーマン』、『ROMA/ローマ』等々…
往年の名作から近年の話題作までの豊富なフッテージを使い、著名な映画監督、音響デザイナー、音響編集主任、作曲家、ADR監督、ダイアログ編集主任、効果音ミキサーといった立場の人たちが、自身の”音”へのこだわりについて語るドキュメンタリー映画。
取材に応じているのはウォルター・マーチ、ベン・バート、ゲイリー・ライドストローム、ジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチ、アン・リー、ロバート・レッドフォード、ライアン・クーグラー、ソフィア・コッポラ、アルフォンソ・キュアロン、バーブラ・ストライサンド、ピーター・ウィアー、アンドリュー・スタントン、ジョン・ラセターetcetcといった豪華なメンバー。
各々の作品製作の裏話的な楽しみ方も出来るが、やや大げさに言うとこれを見ることによって今後の映画の見方が大きく変わるかも知れない、そんな一本である。