『スリーピー・ホロウ』(1999)
2020年 10月 08日

イカボットは地主や医師、判事、公証人、牧師といった村の長老たちから聞き取りを行うが、彼らは一様に20年前に惨殺されたドイツ人の傭兵が、首なし騎士として蘇り殺人を繰り返しているのだと主張する。
はじめは迷信だと一笑に付していたイカボットだったが、実際に首なし騎士の殺害現場を目撃してしまい認めざるを得なくなるが、その一方でこの事件の裏には何者かの陰謀が隠されていることにも気付くのだった。
ワシントン・アーヴィングの手になる古典的ホラーを原作とした、ティム・バートン監督作品。
アメリカでは誰もが知っている伝説に基づいているとのことだが、映画を見るまでは寡聞にして知らなかった。
出演者はジョニー・デップをはじめ、クリスティーナ・リッチ、ミランダ・リチャードソン、マイケル・ガンボン、キャスパー・ヴァン・ディーン、ジェフリー・ジョーンズ、リチャード・グリフィス、イアン・マクダーミド、マイケル・ガフ、クリストファー・ウォーケン、リサ・マリー、クリストファー・リー、マーティン・ランドー(ノンクレジット)と見事にジャンル作品所縁の俳優が揃ってる。
音楽はもちろんダニー・エルフマンだ。
人は大勢殺されるし、生首もバンバン飛ぶのだが、全体的にモノトーンの映像も斬新で美しい。
クリスティーナ・リッチが清楚で可憐なヒロインを好演しているのも珍しい気がするし、なんといってもジョニー・デップの正統派二枚目ぶりが拝めるのも珍しいのでは。
感情の起伏が激しい役どころではあるものの、他の作品での”怪人”ぶりしか知らない人にはお勧め。
20年経って見直してみて、特にそう思った。
ちなみにあまり宣伝されていないが、この作品の製作総指揮はフランシス・フォード・コッポラ。
これは彼にとって「ドラキュラ」「フランケンシュタイン」に続く、古典的ホラーの映画化第3弾なのだ。
この作品以降も幾つか予定されていたようだが、結局は実現しなかった。