宇宙人によるアブダクション(拉致事件)について、UFOの研究家や体験者たちの証言などを集めたドキュメンタリーなんですが、これは元々劇場公開を目的に作られたものなのかな?
それともケーブルテレビなどで放送された特番か、あるいはビデオ発売を目的にしたものなのかもしれませんけれど、よく日本での劇場公開にこぎ着けたものです。

「ベティ&バーニー・ヒル夫妻誘拐事件」と「トラヴィス・ウォルトン事件」を中心に幾つかのアブダクションを取り上げ、当時の関係者や専門家のインタビューや懐疑論者の意見も紹介していますが、その殆どはこの映画のためのものではなさそう。
またひたすらナレーションで進行し、再現映像などもなし。
再現したイラストは挿入されますし、事件を題材とした映画のフッテージも流用されていたりもしますが、”画”で見せようとする工夫がありません。
学術的な部分を尊重したのかもしれませんが、この手の作品にはハッタリも必要。
特にこの<日本公開版>はナレーションと説明テロップ、両方の日本語字幕が矢継ぎ早に所狭しと映し出されるのでなかなか頭に入ってきません。
せめて吹替というか、ヴォイス・オーバーの措置は取って欲しかったですねえ。
目新しさはないですが、UFO好きならばなかなか興味深い話もありますので、なんか勿体なかったです。
近々Part2も公開される予定ですが、さて、どうしようかなあ。
【ひとりごと】
ヒル夫妻の姪が研究者になっているのは知りませんでした。
おまけに自身もアブダクションの体験者だとか。
これが事実だとしても、こういうのって事件の信憑性を貶めてしまいかねない気もします。