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『エッシャー/視覚の魔術師』(2018)

エッシャーの名前に惹かれて鑑賞。
といってもエッシャーといえば”騙し絵”の人、というくらいの知識しかなかったのだけれども。

『エッシャー/視覚の魔術師』(2018)_e0033570_19514507.jpg内容はと言うと、エッシャーの作品を紹介することよりも、エッシャー個人の為人を追いかけたドキュメンタリーになっていた。
本人が遺した多くのメモや日誌、手紙などから彼の人生を追体験するという趣向。
そして一人称のナレーションがボイスオーバーの形で流れてくる。

もちろん彼の作品も数多く紹介され、風景を模したものはその実景とオーバーラップさせたり、トリックアートはCGアニメーションとして動かしてみたり、合間合間には家族のインタビューが挿入されたりと一本の映画として飽きさせない工夫も施されている。

彼がどんな人生を送り、どんなことからインスピレーションを得、それをどのように作品に昇華していったのか、そういった過程を目の当たりに出来る知的興奮を味わうことが出来る。
「自分は芸術家ではなく数学者だ」といった彼の言葉が印象的だった。


by odin2099 | 2020-10-16 19:52 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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