『アベンジャーズ/エンドゲーム』
2020年 11月 08日
いよいよ大団円である。
フェーズ3の、そして<インフィニテイ・サーガ>そのものの最終作は次作「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」だが、そちらはフェーズ4への伏線並びにカーテンコールの趣きが強い。
物語としては本作で見事な締めくくりがなされている。
涙あり、笑いありの娯楽大作。
メインストーリーだけでなく数々のサブプロットを内包した作品でありながら、散漫な印象も舌足らずな印象も受けない。
そして、観客が「見たい」と思っている場面をきちんと見せてくれている。
不満が全くないとは言わないが、驚嘆すべき出来栄えと言って良いだろう。

その差はどこにあるのだろう。
おそらくは高所大所から、個々の作品だけでなく全体の流れをきっちりと把握した上で、ストーリーをしっかりと構築した舵取り役の存在の有無から来ているのだと思う。
<マーベル・シネマティック・ユニバース>も必ずしも全てが予定通り、順調な歩みだったわけではなく数々の障害があったことは伝えられているが、例えば監督交代劇にしてもそれがネガティヴに作用してしまった<スター・ウォーズ・ユニバース>と違い、アクシデントが結果的にポジティヴに作用したのは優れたリーダーがいたからだ。
<インフィティ・サーガ>の23作品を、最初からリアルタイムで全ての作品を追うことが出来たのは望外の喜びであった。
しかしコロナ禍の影響でフェーズ4は出だしから躓いてしまった。
開巻作品である「ブラック・ウィドウ」は度重なる公開延期で、現在は劇場公開されるかも不透明で、配信に切り替えるとの噂もある。
その煽りを食って「エターナルズ」以降の劇場作品も全て公開延期となり、同じく現時点ではいつ見られるかは定かではない。
そして劇場作品と連動する形で予定されているDisney+での配信ドラマだが、こちらも撮影スケジュールに遅れが生じ、また劇場作品とのリンクの影響もあってどうなるかは予断を許さない。
またここへきて、ブラックパンサーことティ・チャラ役を務めていたチャドウィック・ボーズマンの予期せぬ早すぎる死。
今が<MCU>最大の危機といっても過言ではないだろう。
だがこの製作陣ならば、必ずや何らかの解決方法を見つけ、この困難を克服するに違いない。
それをただただ期待するのみだ。

それにしても新型コロナウィルスの蔓延が一年早くなくて安堵している。
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