今ではすっかり映画の一ジャンルとして定着した感のあるファンタジー物ですが、<ハリー・ポッター>シリーズと共にその立役者となったのが、J・R・R・トールキンの「指輪物語」の映画化作品<ロード・オブ・ザ・リング>三部作です。
それから20年近く経ちました。
この間の技術的な進歩は目覚ましく、かつては映像不可能だと思われた絵作りも可能になってきています。
もはや観客も、ちょっとやそっとの視覚効果では驚かなくなりましたし、またどこかで見たような絵も増えてきているようにも思います。

そしてブームが去ったからという理由もあるでしょうが、以前より簡便に、安価でそれなりの絵を作り出せるようになったからなのか、重厚で骨太な世界観に裏打ちされたスケールの大きな物語も段々と紡がれなくなってきているような気もします。
改めて見直してみると、昨今の作品群と比べて技術的な限界というか稚拙な面も感じられはしますが、作品に賭ける関係者の熱意はより伝わってきますし、ぶっちゃけ今でも十分に面白く見ることが出来ました。
今回は通常の<劇場公開版>ではなく、より30分ほど長い<スペシャル・エクステンデッド・エディション>で鑑賞しましたが、こちらは堂々たる3時間半近い超大作。
しかしながら”だれ場”もないですし、<劇場公開版>ではやや舌足らずに感じられる部分も補完されており、より作品世界に没入することが出来ます。
殊に”中つ国”初心者の入門編としては、こちらの方がわかりやすいと思います。
上映時間の長さに恐れをなさなければ、ですが。

最近は<ライラの冒険>や<ナルニア国物語>、<ゲド戦記>、<パーシー・ジャクソン>といった人気小説を原作にしたものや、<ダーク・クリスタル>や<ウィロー>のようなオリジナル作品もネット配信ドラマを主戦場にするようになってきていますが、今一度壮大なファンタジー超大作映画を是非とも劇場のスクリーンで見たいものです。
はたしてファンタジー映画ブームは再びやってくるでしょうか。
<過去記事>
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