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『ダイ・ハード3』(1995)

ニューヨーク市内で爆弾テロ事件が発生した。
”サイモン”と名乗る犯人はジョン・マクレーンを呼び出し、ハーレムのど真ん中で「黒人は嫌いだ」と書かれたプラカードを持たせる。
ストリートギャングに取り囲まれたマクレーンは、危ういところを地元の家電修理店の店主であるゼウスに救われた。
”サイモン”は第二、第三の爆弾を仕掛け、それを防ぐためのゲームを強要。マクレーンと闖入者であるゼウスは、”サイモン”の指示によりニューヨーク中を奔走させられる。
やがて”サイモン”の正体が、かつてマクレーンによって殺されたテロリスト、ハンス・グルーバーの兄だと判明するが、その目的は弟の復讐だけではなかった。

『ダイ・ハード3』(1995)_e0033570_21535532.jpgダイ・ハード」、「ダイ・ハード2」に続くシリーズの3作目で、クリスマスの季節に高層ビルや空港といった閉鎖された場所を舞台にした前2作とは違い、今度は真夏のニューヨークが戦場となる。
しかも完全なバディ物になり、ブルース・ウィリス演じるマクレーンに振り回される相棒を演じているのはサミュエル・L・ジャクソン。
白人と黒人のコンビだが、1作目でもマクレーンをサポートしたのは黒人警官だったっけ。

「ダイ・ハード」の3作目は海が舞台だろうという噂は早くから流れていたが、続編の製作はなかなか実現せず。
これは実際に船上アクション物の脚本が書かれたものの、スティーブン・セーガル主演で大ヒットした「沈黙の戦艦」とのネタ被りを嫌って没になったから、というのもどうやら噂通りだった模様。

で、この脚本は当初はブランドン・リーの主演作として準備されていたものらしいが、企画が変更になったか、あるいはブランドンの急逝で宙に浮いたかして、その後は「リーサル・ウェポン4」用にリライトしたものを更に転用したものなのだそうだ。
白人と黒人のコンビ物なのは、その名残なのかもしれない。
ちなみに没になった船上アクション物の脚本だが、こちらは紆余曲折あって「スピード2」へと書き換えられたとのこと。

この3作目は、前2作とはかなり雰囲気が違うこともあってあまり好きではなかったのだが、久しぶりに見直してみるとなかなか面白い。
監督は1作目と同じジョン・マクティアナンだが、1作目の続編という体裁をとりながらも全く別の作品に仕上げたのが、結果的に功を奏したといったところだろうか。
ただボニー・ベデリアが出てこないのだけが残念。

【ひとりごと】
1作目でハンスを演じていたのはアラン・リックマンで、今回登場する兄サイモンはジェレミー・アイアンズ。
なかなか”濃い”兄弟だが、実年齢はアランの方が上だ。


by odin2099 | 2020-11-24 22:01 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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