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『エイリアン<ディレクターズ・カット版>』

続編というかシリーズ新作の噂は絶えない「エイリアン」シリーズ。
20世紀FOXからディズニーに移行してどうなるかも気になるが(ディズニー向きの素材じゃないように思うが)、ここらでもう一回おさらいをしておこうかな、と思い立った。

まずは第一作めからだけれども、今回も<DC版>を選択。
オリジナル版は気に入っているといいつつも<DC版>を作ったということは、監督としてはこちらが決定版ということでいいいのだろうか。

『エイリアン<ディレクターズ・カット版>』_e0033570_08443622.jpgさてこの作品、感心するのは2時間の上映時間が30分毎の4つのパート、起承転結できっちりと分けられていること。
なので非常に見やすい。
展開もシンプルだし、カメラが激しく動き回ったりもしないし、序盤はゆったりで何も起こらず、少しずつ異変が広まり、やがて頂点に達すると一気に加速。
そして最後はやれやれ、これで解決、と思った矢先にトドメが来る、といった具合。
その分ノストロモ号乗員と同じような、リアルな恐怖を観客も体験することになる。
怖いのは苦手なので決して好きな映画ではないのだが、それでも良く出来ているし、客観的に面白いと認めざるを得ない。

また見直せば見直すほどエロティック。
直接的な描写はリプリーが下着姿になるシーンくらい(元々は冷凍催眠のシーンは全裸で撮影する予定であったことの名残らしい)だが、エイリアンのデザイン然り、潜在意識に訴えかけるような要素が散りばめられている。
乗組員間での艶めかしい関係は描かれなかったが、そこは想像の余地が残されているということか。当初はリプリーとダラスが恋人同士という設定もあったそうだが。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/3196610/
https://odin2099.exblog.jp/27380792/


by odin2099 | 2020-11-30 21:21 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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