『沈黙の陰謀』(1998)
2020年 12月 04日
20年ぶりくらいに再見。
「沈黙の戦艦」がヒットしたので、配給のワーナーは全く無関係なセーガル作品に「沈黙の要塞」と邦題を付けて勝手に”沈黙シリーズ”を立ち上げ。
次の「暴走特急」は正式な「沈黙の戦艦」の続編にも関わらず、”沈黙シリーズ第3弾”なんていう余計なマクラをつける羽目に。
更にまたまた無関係な作品を「沈黙の断崖」に仕立て上げ、おまけに”沈黙シリーズ完結編”なんてぶちまけたものの、配給が今度はヘラルド映画に移ったらあっさり”沈黙シリーズ”が復活してしまったのが本作。
以後、現在に至るまでやたらと「沈黙の~」というセーガル作品が量産されております。
チャック・ノリスの主演作はやたらと「地獄の~」という邦題が多いですけど、同じこと。
無関係な作品に「~2」とか「続~」とか「新~」とか付けるのも”邦題あるある”です。
そういえば「暴走特急」と「沈黙の断崖」の間に公開された「グリマーマン」、よくワーナーは「沈黙の~」という邦題にしなかったなあ。
さて、本作のセーガルはお医者さん。免疫の権威ってことになってますが、似合わないなあ。
そして戦う相手は新型のウィルス。
流石のセーガル拳もウィルス相手じゃ炸裂しようがありませんが、実はこのウィルスは細菌兵器で、その開発の裏にはCIAの陰謀が絡んでいて、パンデミックが発生したのは過激派のテロリストがばら撒いたからで、と何とか力技での解決へ持ち込めるように設定されております。
ワクチン開発と同時にテロリストとも戦うセーガル。
お医者さんだけあってアクションシーンは少なめですが、なんで強いのかの説明もなく、娘が人質に取られてもさほど動揺することなく、最後はきっちりと片を付けてくれます。
事件解決の鍵が先住民族にあったりするのもセーガルらしいです。
セーガルの娘役のカミーラ・ベルが可愛く(撮影時は11~2歳くらい?)、また後半で助手を務めるホイットニー・イエロー・ローブもなかなかの美人さん。
ちゃっかり愛娘の藤谷文子もカメオ出演しちゃったりなんかしてます。
まあ自分とこのプロダクションで作ってるワンマン映画なので、何でもありなんでしょう。
パニック映画としてもサスペンス映画としてもアクション映画としても小粒ではありますが、90分は退屈しないで済むと思います。
あ~あ、新型コロナウィルスもこの映画みたいに特効薬が見つかったりしないかなあ。