2時間弱で桃園の誓いから三顧の礼、長坂の戦い、そして赤壁の戦いまで描き切るコミカルテイストの『三國志』。

蜀の国のメンバーは劉備に大泉洋を配した他、関羽に橋本さとし、張飛に高橋努、趙雲に岩田剛典、孔明にムロツヨシ、孔明の妻・黄夫人に橋本環奈。
呉の国のメンバーは周瑜に賀来賢人、孫権に岡田健史、小喬に山本美月、黄蓋に矢本悠馬、魯粛に半海一晃。
魏の国のメンバーは曹操に小栗旬、夏侯惇に阿部進之介、荀彧に磯村勇斗を起用。
そのほか黄巾の男に山田孝之、董卓には佐藤二朗、呂布に城田優、貂蝉はあっと驚く渡辺直美と広瀬すずの二人一役。
更に全体の語り部として、胡散臭い新解釈を唱える歴史学者・蘇我宗光役で西田敏行が出演という豪華な布陣。
脚本・監督は福田雄一。
2時間じゃ忙しない、ダイジェストにしかならんだろうなあと思っていたのだが意外に上映時間は長く感じられたし、あの俳優がこの人物をこーんな解釈で~というのが楽しみだったのだけれども、今ひとつ弾けっぷりが足りないような。
一人一人は濃くても、それがぶつかり合うと相乗効果ではなく相殺されてしまった感じ。
もっとぶっ飛んだ「新解釈」が披露されるのかと思いきや、ただの悪ふざけに終わってた。

場内はところどころで爆笑の渦に包まれていたが、こちらは終始「どこで笑えばいいんだろう?」と周囲の様子を窺う羽目になり、やっぱり自分は他人に比べて「笑い」のハードル、高いのかなあと改めて感じたりして。
まあこの監督にこのキャストだから「こんなもんでしょ」と思えば腹も立たないんだが、そうは言ってももう少し笑える映画なのかなあと期待していたんだがなあ。
ところでメインキャスト以外で気になったのが、劉備の奥さん、糜夫人。
調べたら演じてたのは
清水くるみという女優さんらしい。
短い出番だったけどなかなかチャーミングだったので、今後チェックしようかな。