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『新・個人教授』(1973)

バカンスで祖母の家に集まった親戚たち。
パトリックは従姉妹のディナに恋をしていたが、告白出来ずにいてその想いを日記に綴っていた。
兄のジュリアンもディナに気があるらしいが、偶然弟の日記を見つけディナにそれを渡す。
彼女はそれ以来、パトリックの日記を盗み読みするのが楽しみになっていた。
叔母のリーズと一緒に出掛けた際に悩みを打ち明けたパトリックは、リーズから愛の手ほどきを受けるが、今度はリーズに夢中になってしまう。
日記によってそれを知ったディナはショックを受けるが、リーズから全てはパトリックの妄想だと聞かされたことでパトリックを受け入れる決心をし、またリーズによって一人前の男になったパトリックも勇気を出し二人は結ばれる。
一方のジュリアンは父と喧嘩をし家を飛び出してしまうが、それを迎えに行ったリーズは彼を優しく抱きしめるのだった。

『新・個人教授』(1973)_e0033570_22111085.jpg主演がナタリー・ドロンというだけで『個人教授』とはまるで無関係な作品。
彼女が兄弟二人の初体験の相手をしてあげる若く美しい叔母を演じているのだが、二人から迫られるわけでもなければ、積極的に彼女から誘惑するわけでもないので、ごくごく普通にセックスに至る過程が今一つわからない。

そのシチュエーションありきの作品だからそこに文句をつけてはいけないのだろうが、叔母と甥だから近親相姦になるのだがそういった後ろめたさもまるでない。
そもそも職業が建築家だと語られるものの、彼女が一体どういう人物なのかそのバックボーンが一切語られないというのもどうも。
パトリックとジュリアンの父親の妹だということはわかるが、ディナの母親ではないようで、この一家はどういう家族構成なのだろうか。

それでも撮影当時は31~2歳ぐらいだったと思われるナタリー・ドロンは美しく、ティーンエイジャーの少年たちが叔母であれ夢中になってしまう設定は十分に納得がいく。
また彼女以外にもディナを演じたミュリエル・カタラや、ディナの友人でパトリックとジュリアンの父を誘惑する少女マリーを演じたクリスティーヌ・シュベールらが惜しげもなく全裸を披露してくれるので(むしろナタリーの方が控えめだ)、十分に目の保養になる。
全体的に大らかで後味も悪くない。

【ひとりごと】
ヤケになったジュリアンがポルノ映画を見に行くシーンがあるのだが、その映画館で上映されている劇中映画がなかなか気合の入った作り。
チラっと映る女の子も可愛いが、これは既成の作品の流用なのか、それともこの作品のために作られた映像なのか、さてどちらなんだろう?

by odin2099 | 2021-01-08 22:12 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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