『007/ゴールデンアイ』
2021年 01月 10日

ボンドガールはイザベル・スコルプコ。
一見すると清楚で大人しそうなイメージがあるが、実は男勝りの行動派。
序盤から物語上の真の主人公として活躍し、ボンドと出会ってからはパートナーとして行動を共にする。
歴代ボンドガールと比べても物語上の重要度はかなり高く、後半は実質的にバディ物と言っても良いくらいだ。
もう一人のボンドガールと呼ぶべきなのはファムケ・ヤンセン。
もっとも彼女はボンドを相当痛めつける悪役で、これまでのシリーズキャラクターではグレース・ジョーンズが演じたメイディに近い。
あるいはかのジョーズことリチャード・キールに匹敵する存在感、と言ったら言い過ぎか。
24~5だったイザベルに比べると、ファムケはおそらく30歳前後。
後年の『X-MEN』シリーズでは些かキツいかなと思う場面もあったが、この頃は奇麗だし色っぽい。
もう一人ボンドと絡むのが、マネーペニー役のサマンサ・ボンド。
ボンドとキスシーンがあるマネーペニーというのは彼女だけかな。
この作品の悪役<ヤヌス>の目的が、結局のところアレックス自身の個人的な復讐に根差している、というのが今一つ分かりづらい。
序盤でコサックの歴史が語られる場面があり、それが伏線の一つなのだろうが、さらっと語られるだけなので注意しておかないと気が付かないかも。
そしてこのアレックスがいわゆるラスボスであり、かつボンドのかつての親友で互角に亘りあえるライバルキャラというのが、作品全体を軽くしてしまっているようにも感じる。
ライバルキャラは別にいて、ラスボスはラスボスらしくどっしりと構えていたならばもう少し厚みが出たようにも思えるのだが。
【ひとりごと】
エリック・セラを音楽担当に起用したのは人選ミスだろう。
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/4729869/