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『スタークラッシュ』(1978)

『スタークラッシュ』(1978)_e0033570_21054875.jpgかつて「銀河戦争・宇宙巨大戦艦スターシップSOS!」などのタイトルでテレビ放映されたこともある、イタリア製のスペースオペラ。
確か「劇場公開に先駆けてのテレビ初放送」とかなんとか、そんな宣伝がされていたように思う。
たまたま本放送を見ていて結構楽しんだ記憶があったので、いざ再見。
ロジャー・コーマン・プレゼンツだったのは今回初めて知った。

警察を出し抜いたつもりだった女海賊ステラと相棒のアクトンだったが、敢え無く逮捕され重労働を課せられることになる。
だがその腕を見込んだ銀河皇帝により釈放され、その引き換えに宇宙征服を企む邪悪なザース伯爵を倒すための特別任務に就くことになる、というお話。

キャロライン・マンローが全編殆どをビキニ姿で飛び回るステラに扮し、相棒のアクトンはマージョー・ゴートナー、悪の伯爵はジョー・スピネル、皇帝にクリストファー・プラマー、行方不明の皇太子にデヴィッド・ハッセルホフらを配している。
監督はルイジ・コッツィ(ルイス・コーツ)。

どっかで見たようなキャラクターたちが右往左往し、どっかで見かけたシチュエーションが頻繁に出てくる「スター・ウォーズ」の便乗作品。
我が国のSF超大作「宇宙からのメッセージ」と同種の匂いがするが、時代劇の泥臭さを持ち込んだ「宇宙からのメッセージ」に比べると、アマゾネスやら原始人(穴居人)やらが出てくる本作は、単純に古臭さを感じる。
またアクトンが予知能力を持った超能力者で、彼が全部「実は~」で解説してしまうし、様々な危機も事前に回避、若しくはプランBを持っているので緊迫感の欠片もない。

ということで見どころは、もちろん様々な衣装(といっても大半はビキニスーツだが)に身を包んだキャロライン・マンローのダイナマイト・ボディ。
といっても露出過多なコスチューム姿ではあっても、エロティックなシーンは皆無。
どうせなら「バーバレラ」くらいやって欲しかったものである。
それにステラは凄腕の女海賊のはずだが案外弱くてやられてばかり。もっと颯爽とした活躍シーンがあればなあ。

もっとこってりした作品だったように思っていたのだけれど、展開はあっさり目。
伏線も捻りもなく、サクサクと展開してゆく(一応は裏切り者がいたり、お涙頂戴的なシーンはあるのだが)。
どうやら記憶の中で相当美化してしまっていたようだ。


by odin2099 | 2021-01-20 21:09 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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