『キングコング2』(1986)
2021年 01月 22日
というシチュエーションで十年後に作られた『キングコング』の続編で、ジョン・ギラーミンの監督、ディノ・デ・ラウレンティスのプロデュースは変わらず。
劇中でも現実同様に十年が経過し、新たな主人公コンビのリンダ・ハミルトンとブライアン・カーウィンが登場する。
リンダ・ハミルトンはコング蘇生チームの優秀な女性科学者、ブライアン・カーウィンはレディコングを発見する冒険家という役どころで、『ターミネーター』で注目されたリンダにとって、これが初の大作映画への出演ということになるはず。
人工心臓を埋め込まれて蘇生したコングだったが未だ昏睡状態で、手術には大量の輸血が必要だった。
そこへタイミング良く、ボルネオのジャングルで暮らすレディコングが発見される。
これを捕獲し手術を行った結果、ようやくコングは復活。
だが互いに惹かれあう二頭は逃亡し、これを軍と主人公たちが追いかけるというお話。
二頭のコングはすぐにラブラブになり、クライマックスはレディの妊娠・出産シーン。
妻と生まれくる子どもを守るために盾になるコングが、本作最大の泣かせどころとなっている(が、なかなか泣けない)。
主人公二人も、最初のうちは反発していたのにいつの間にか恋仲にというアクション物にありがちな展開を見せる。
いきなり服が濡れたからとシャツを脱ぎだすと下はノーブラ(上半身の後ろ姿しか見えない)だったり、寝袋から出ようとするシーンでおっぱいがチラっと見えたりするのが本作でのリンダのサービスショットだが、清楚で且つエロかった前作のジェシカ・ラングには一歩も二歩も及ばないのが残念。
そして高圧的な軍人が、捕獲命令を無視してひたすらコングたちを殺そうとする悪役ポジになるのもお約束なのだが、本作のコングは人間を踏みつぶしたり、真っ二つに引き裂いたり、挙句にムシャムシャと貪り食ったりするシーンもあるのでこの軍人さんたちを一概に非難できないし、もちろん単純にコングに同情するわけにもいかないのが辛いところだ。