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『セーラー服 百合族』(1983)

山本奈津子と小田かおるがレズビアンの女子高生に扮した「にっかつロマンポルノ」の一作。
脚本は斎藤博、監督は那須博之

山本奈津子が演じる美和子は処女だけど、小田かおるが演じるなおみはバイセクシャルで他に一平という恋人がいる。
なおみと一平は喧嘩が絶えずつかず離れずの関係を続け、美和子はその二人を嫉妬の目で見つつも段々と一平が気になりだす。
そんな美和子になおみは意地悪をしだして…ということでちょっと面倒くさい三角関係の出来上がり。

『セーラー服 百合族』(1983)_e0033570_18432410.jpgまた一平には表向きはガリ勉で実は変態の公夫という友人がいて、コイツは美和子に惚れていてストーカーまがいの行為まで働く。
中盤以降は美和子がこの公夫と結ばれて処女を捨てられるかどうかの話がメインになってくるのだが、このシークエンスの二人の感情の動きは正直さっぱりわからない。
ヤリたいのかヤリたくないのか、どっちなんだろう。

この4人に、美和子の姉・秀子とその旦那、更にはその旦那の浮気相手である団地妻の良江が絡み、美和子はその良江に誘惑されて今までなおみとの間では味わえなかった快感を得て…といった脇筋が繰り広げられるのだけれども、余計ややこしくなってしまった感はある。

秀子は江崎和代、良江は倉吉朝子が演じていて、フレッシュさを売りにした主演の二人とは違った大人の女性の魅力を宿したヌードを愉しめるという点では必然性はあるのだろうが、良江は事故死し(自殺?)、夫婦は元サヤに戻るのだからいらないと言えばいらないエピソードかな。

最後は紆余曲折ありながらも美和子となおみは以前より親密になったから、メデタシメデタシのハッピーエンドということで。
ただ美和子と公夫、なおみと一平の関係にはそれぞれしこりが残っているだろうけれども。

なおDVDは一時『制服 百合族』のタイトルで発売されていたが、今は公開時のものに戻されて再発売されている。

by odin2099 | 2021-01-23 18:46 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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