『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔<SEE>』
2021年 02月 10日
作品そのものへの理解度があがります。
長いとは言っても映画館ではなく、自宅などで見るならば、間に休憩を挟みながらこちらを見るのも悪くないはず。
さてこの映画、基本は男性キャラクターの方が数も出番も多いですが、アルウェンやガラドリエルの奥方など何人かはメイン格で活躍する女性がいます。
しかし悲しいかな、ピーター・ジャクソン監督の女性の好みは自分とは合わないようで、どこが絶世の美女なんだろう???などと考えこんじゃったりもしたのですが、唯一お気に入りがこの第二部から登場する”ローハンの盾持つ乙女”エオウィン。
お姫様で戦士ではあっても、エルフではない人間の美女、というのも希少価値だと思います。
そのエオウィンの周囲を見回すと、叔父であるセオデン王は蛇の舌グリマ(の背後にいるサルマン)の操り人間で思考判断能力が失われてる状態ですし、従兄弟のセオドレド(セオデン王の息子)はもしかすると許嫁だったのかな?
でも残念ながら戦場で命を落としてしまいますし、何かと庇ってくれたり世話を焼いてくれていた兄エオメルは、グリマとの確執から追放という悲惨な状況。碌な男がいません。
そんな境遇のところへ、ふらっと現れたアラゴルン。
歴戦の勇者だし、王族にはない野性味溢れる雰囲気を醸し出してるワケで、たちまち恋に落ちてしまうのも無理ないところなんでしょう。
ま、”白馬の王子様”レゴラスが相手でもおかしくはないですが、エオウィンは単なるイケメン好きでもなさそうだし、そもそもエルフには興味ないのかもしれませんが。
そして一方のアラゴルン。
意図的なのか無意識なのかわかりませんが、結構エオウィンを構っております。
ちょっとからかってるようでもあり、これだとエオウィンが「自分に好意を寄せてくれてるのかな」と勘違いしてしまうのも仕方ない?
そんな切ない女心も<SEE>では補完されています。
補完されているといえばファラミア。
原作以上に屈折したキャラクターとして描かれてますが、ここでは父デネソールとの確執場面が追加されてます。
兄ボロミアを英雄視する一方で、弟ファラミアを出来損ない扱いするデネソール。
救いなのはボロミアとファラミア兄弟が仲が良いことで、これでコンプレックスから兄を弑逆しようとしたりしたらもっとドロドロしたお話に…?
ただ何故デネソールがファラミアを忌み嫌ってたのかとか、ボロミアとファラミアにそんなに能力差があったのかとか、そこまでは掘り下げていません。
一部と二部を見る限りだと、ボロミアは直情型で決断も早そうですが、ファラミアは優柔不断ではないものの慎重な性格のように見受けられます。
デネソールも即断即決タイプのように思われるので、事を成す際に逡巡したり躊躇するファラミアが歯痒く感じられたのかもしれませんね。
物語にゴラムが大きく関わってきて、予断を許さない波乱含みの展開は第三部へと続いていきます。
ガンダルフに”頑固者”呼ばわりされたセオデン、確かに戦略ミスも目立つし、過ちをなかなか正さないですな。
あと、原作を逸脱して途中で援軍として駆けつけるハルディア。
エルロンド卿の命を受けて、とのことでしたが、エルフとはいっても違う種族じゃなかったっけかな。
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