スタジオカラーとドワンゴが企画した「日本アニメ(ーター)見本市セレクション」に出品された、8分弱のショートアニメ。
内山まもるの
『ザ・ウルトラマン』から、通称「ジャッカル編」が映像化された。

1975年春、宇宙には平和が訪れたはずだったが、突如蘇ったゼットンにウルトラマンが敗れた。
その後ウルトラ兄弟たちは次々と斃れてゆく。
それは復活した恐るべき宇宙大魔王ジャッカルの仕業だった。
辛うじて生き延びたウルトラ戦士を伴いゾフィーは地球へと潜伏するが、そこにもジャッカル軍団の魔の手が迫ってきていた。
その時強力な鎧に身を包んだ謎の戦士が現れ、ジャッカル軍団を蹴散らしていく。
その正体は宇宙警備隊アンドロメダ星雲支部隊長のメロスだった。
アニメのウルトラマン――『ザ・ウルトラマン』、U40からやってきた新たなウルトラマンの活躍も面白かったが、やはり当時見たかったのはこういったウルトラマンだ。
オリジナルの効果音に
冬木透メロディー、正しく『ウルトラマンレオ』の”続き”の世界である。
今回はメロスとゾフィーの反目から共闘への流れなど、”オイシイ”場面が割愛されてしまっているので、何れは完全版も作って欲しい。

ところでこの作品、メロスが宇宙警備隊の支部長というポジションなのも良い。
ウルトラ兄弟やウルトラファミリーの登場はともすればウルトラマンたちの矮小化に繋がりかねないが、それとは一線を画す「ウルトラ兄弟と同格の戦士」は新たな可能性を秘めているし、これまで描かれることのなかった宇宙警備隊という組織の大きさをも体現する存在だからだ。
『ウルトラマンメビウス』の辺りから、このメロスを公式のキャラクターにしようという動きは出ているのだが、そろそろ実現させてもいい気がする。
第三期ウルトラシリーズの陰の立役者ともいうべき存在なのだから。