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『ヴァレンタイン/ヒーロー誕生』(2017)

『ヴァレンタイン/ヒーロー誕生』(2017)_e0033570_20315562.jpg近年犯罪が多発する街に今またシャドーと名乗る謎の男が出現し、人々を恐怖に陥れていた。
そんな街でウエイトレスとして働きながら女優を目指すスリ。
母からは心配されるものの、兄ウンブラだけは彼女の理解者だった。
ある日、亡き父から習った得意の武術で痴漢を撃退した現場に居合わせたプロデューサーのボノにスカウトされ、”ヴァレンタイン”という名前のヒーロー映画の主役に抜擢される。
実際の犯罪現場での彼女の活躍をそのままカメラに収め、人々に希望を与えようというのだ。
最初のうちは人助けに喜びを感じていたスリだったが、やがてボノに反発し袂を分かってしまう。
だがボノの悲しい過去を知り、彼の元へ戻ろうとした矢先に、ボノは犯罪者の凶弾に斃れてしまった。
シャドーの犯罪はエスカレートし、スリは再び”ヴァレンタイン”として立ち上がる決意をするのだが、シャドーの正体は意外な人物だった。

『グンダラ/ライズ・オブ・ヒーロー』が<ブンミラゲット・シネマティック・ユニバース(BCU)>の第一弾とのことだったので、そういや他にもインドネシアのコミックヒーローを映画にし、ユニバース化を目指してる作品があったっけ、と思い出したのがコレ。

これもその<BCU>の一本なのかなと思いきや、こちらはスカイラー・コミックというところの作品なんだとか。
DCコミックとマーベル・コミックが互いに競い合ってシネマティック・ユニバースを構築してるような関係なのかもしれない。

主人公は女性で、シラットの達人という以外に特殊能力はない。
そしてやはり自警団ヒーロー。
低予算でヒーロー映画を作るには便利な設定なのかも。
派手な銃撃戦もないし、ハイテクなガジェットやスーパーウエポンも出てこないので、アメコミのヒーロー物に比べるとどうしても地味になる。
が、本作に関しては主役の女の子がそこそこ可愛いし、身体を張ってアクションをこなしてるので良しとしよう。

以後、ネタバレ。

シャドーの正体はスリの兄ブンダラで、犯罪の目的は自殺に見せかけて殺された父の復讐。
と同時に警察内部の腐敗を暴くことだった。
ブンダラは当初の目的は達したものの、スリに後事を託した後に射殺されてしまうが、ラストではその遺体は何者かに持ち去られる。
一方、落下する隕石を破壊して街を護るもう一人のヒーローも登場するなど、こちらも次回作への布石が着々と打たれているのだが、続きは作られているのだろうか。


by odin2099 | 2021-02-19 20:34 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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