『ネズラ1964』(2020)
2021年 02月 24日
だがこの時のノウハウを生かす形で誕生したのが、かの「大怪獣ガメラ」だった。
この特撮ファンには有名なエピソードを題材にしたのが本作「ネズラ1964」だ。

出演は螢雪次朗、菊沢将憲、米山冬馬、小野ひまわり、斉藤麻衣、大迫一平、内田喜郎、佐藤昇、佐野史郎、古谷敏、マッハ文朱ら。
企画・脚本・監督は横川寛人。
特撮映画所縁のキャスト陣が並び、マッハ文朱に「宇宙怪獣ガメラ」のような主題歌を歌わせ、渡辺宙明作曲で串田アキラが歌うイメージソングまで用意しているのだが、ネズラにはガメラと違ってヒーロー的要素がないのにヒーロー風ソングを持ってくるアンバランスさがどうにも居心地が悪い。
それに幻に終わった「大群獣ネズラ」を、最新の技術を駆使して今度こそ実現させる、というのならばいざ知らず、幻の作品の、更に幻のメイキング映画を作ろうという発想は面白いとは思うのだが、自分にはちょっと理解出来なかった。
1時間足らずの小品なので気軽に見られるし、全編の殆どを白黒映画とし、”あの頃”の気分を再現しようとしているその意欲は買うのだが。