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『空から赤いバラ』(1967)

『空から赤いバラ』(1967)_e0033570_21584100.jpgラクエル・ウェルチが主演のコメディ仕立てのスパイアクション物。
といっても彼女が演じるファゾムはスパイではなく、スカイダイビングの名手。
その腕を買われて潜入捜査に駆り出される、というワケ。
その目的は”炎の龍”と呼ばれる水爆の起爆装置。
これが敵方の手に渡れば…ということで、ファゾムの活躍が始まる。

そんな彼女に近づいてくるのは、いずれも胡散臭い連中ばかり。
スパイ組織の司令官だというキャンベルは初めは”NATOの軍人”だと自称しているが、途中で彼女に突っ込まれると実は”香港の私立探偵”なんだと告白する。

メリウェザーはキャンベルによれば”中国の工作員”だが、本人曰く”香港の私立探偵”。
”炎の龍”も水爆の起爆装置なんかじゃなく、中国から盗まれた国宝級の彫刻で、キャンベルこそがこの彫刻を狙っている悪人だという。

その”炎の龍”を持っているとされているのが、ロシアの収集家セラプキンだが、何やらその手掛かりを掴んでいそうなのが、ファゾムが滞在しているホテルの支配人マイク、という具合。

もう誰が嘘をつき、誰が本当のことを言っているのか。
そして”炎の龍”を持っているのは誰なのか。
二転三転する展開からは目が離せない。

ただ素人の悲しさ、ファゾムは騙されてばかり。
相手を出し抜いて得意げになるのも束の間、次の瞬間には相手の策略に見事にはまってるというパターンを何度も繰り返す。
そして危機また危機の連続なのだが、全体的にはほのぼのムードで緊迫感の欠片もなし。
何人かお亡くなりになる人はいるけれど、陰惨な感じもないからなあ。

ということで見どころは勿論ラクエル・ウェルチ自身。
20世紀最高のグラマー美女”と呼ばれた彼女が、その出演シーンの多くでビキニ姿を披露しているのだから、それで納得しろと言うことでしょう。
本当ならチラっとヌードでも拝めれば万々歳なんですが、彼女、セクシーな役柄は何度も演じて入るものの、バストトップを見せたりするヌードシーンは一度も演じてないんだとか。
勿体ない…。
by odin2099 | 2021-04-08 22:00 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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