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『キッスは殺しのサイン』(1966)

『キッスは殺しのサイン』(1966)_e0033570_22343788.jpgエルケ・ソマーシルヴィア・コシナのセクシー美女二人が活躍するスパイ・アクション映画。
――だと思っていたのだが、実は彼女たちは凄腕の殺し屋コンビ。
主演はリチャード・ジョンソンで、彼が保険会社の調査員ヒュー・ドラモンドに扮して、石油会社の利権に絡む陰謀劇の解決に乗り出す、というお話。

このヒュー・ドラモンドは「007」以前に欧米で人気のあったヒーローとのことで、イアン・フレミングもボンドのキャラクター造形に際して参考にしたんだとか。
それを「007」ブームに対抗すべく引っ張り出してきたというワケ。
おまけにリチャード・ジョンソンは、ショーン・コネリーに決まる前のボンド役の候補だったそうな。

ということでプレタイトル・シークエンス、主題歌、音楽…と「007」を意識した作りになっているのだが、唯一違うのは全編通してドラモンドではなく美女コンビが映画を引っ張っていることで、悪女が”主役”というのは珍しい。
そして劇中ではモテモテ設定のドラモンドではあるが、存在感は今一つ。

美女コンビの方は、エルケ・ソマーがクールで過激、シルヴィア・コシナは男好きでちょっとオツムが弱い、ときちんと差別化が図られ、それでいて二人とも抜群のプロポーションをビキニ姿やセクシーファッションに身を包んで全編飛び回っているのだから、どっちに肩入れしたくなるかというと…ねえ?
ま、流石にヌードシーンまではなかったが。

最後はなんだかおマヌケな結末を迎えるが、『電撃!スパイ作戦』という続編も作られているそうで、そちらも是非見てみたい。


by odin2099 | 2021-04-10 22:45 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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