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『ダークナイト・レディ』(1968)

『ダークナイト・レディ』(1968)_e0033570_19222053.jpgアカプルコでスポーツ選手の連続殺人事件が発生した。
どうやら似たような事件が過去にマカオと香港でも起こっていたらしい。
派遣されてきたFBIの特別捜査官は難事件解決のため、「バットウーマン」と呼ばれる女性に協力を求める。

邦題は「ダークナイト・レディ」だが、劇中での彼女は「バットウーマン」としか呼ばれない。
その正体は富豪にしてスポーツ万能、覆面レスラーとしても活躍しているという美女。
表向きは素性を隠しているがFBIの捜査官とは旧知の仲で(つまり素性を知っている)、二人でコンビを組んで犯罪に挑むというバディ・アクション映画。

このバットウーマン、プロレスの試合中はTVドラマの『バットマン』そっくりのコスチュームに身を包んでいるが(胸のコウモリ・マークはない)、ヒーローとして活動するときは何故かビキニスタイル。
おまけに秘密道具の類は持たずに徒手空拳。
ちょっと防御力弱すぎませんかねえ。

彼女たちに対するヴィランは、魚と人間を掛け合わせたモンスターを作ろうとしているマッド・サイエンティストなのだが、何故この研究に固執してるのかとか、結局のところ何がやりたかったのかは今一つ不明なまま。
後半はこの”半魚人”(ショッカーの改造人間みたい)とバットウーマンとの対決が見どころの一つとなる。

とにかくお話の展開は緩いし、アクションも緩い。
敵の罠にかかったふりをするのかと思いきや、本当に襲われて悲鳴を上げパニックになったりするなど、バットウーマンも強いんだか弱いんだか。
最後の方では捕まってしまうのだけれども、せっかくビキニの美女を捕えたのに何の手出しもしない悪玉ってあり得んだろう??? 
もうちょっとサービスしてくれてもバチは当たらんだろうに…。

出演はモーラ・モンティ、デイビッド・シルヴァ、ロベルト・カニェード、ヘクター・ゴドイ。
監督はルネ・カルドナ。
アメリカでは”The Batwoman”のタイトルで公開されたそうだが、さもありなん。

覆面レスラーといえども秘密基地じゃなく普通に豪邸に住んでるようだし、プロレス会場の控室では普通にマスクを脱いでるし、お金持ちでスポーツ万能なんてそう何人もいるとは思えないので正体バレバレの筈だが、そこは周囲も敢えて詮索しないということなんだろうね。
知らぬは外国人らしいヴィランばかりなり、か。


by odin2099 | 2021-04-14 19:26 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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