『妙な線路 大研究/東京篇』 竹内正浩
2021年 04月 22日
何故ここで曲がるのか、わざわざ遠回りするのか、地下鉄なのに地上走行部分が多い等々、ふとした瞬間に浮かぶ様々な疑問。
それを解説してくれる一冊である。
× × ×

なぜ山手線の線形は縦長なのか?
なぜ山手線の田端〜池袋間はM字なのか?
なぜ上野〜王子の線路脇は断崖絶壁なのか?
なぜ最初の駅が汐留に建設されたのか?
なぜ品川駅の南に北品川駅があるのか?
なぜ東中野〜立川の中央線はまっすぐなのか?
なぜ都心の中央線はS字をしているのか?
なぜ飯田橋駅ホームは移設の必要があったのか?
なぜ御茶ノ水駅で中央線と総武線が分かれるのか?
なぜ総武線は「く」の字を描いているのか?
なぜ青山通りを銀座線と半蔵門線が並走するのか?
なぜ丸ノ内線はしばしば地上に顔を出すのか?
なぜ荒川を通る地下鉄はすべて地上に出るのか?
なぜ日比谷線はキーキー派手に音を立てるのか?
なぜ丸ノ内線は国会議事堂の敷地を走るのか?
なぜ巣鴨駅の北にあるのに西巣鴨駅なのか?
なぜ地下鉄のエスカレーターは長いのか?
大江戸線で味わう不思議な感覚の秘密
なぜ大江戸線は環状運転しないのか?
なぜ山手線に接続する私鉄線は急カーブなのか?
なぜ東武と京成の都心の線形はY字なのか?
なぜ東武線は荒川堤防ギリギリを通っているのか?
東武大師線は参詣目的の鉄道ではなかった!?
なぜ品川・大田区内の東急線は錯綜しているのか?
なぜ小田急代々木八幡駅は急カーブなのか?
なぜ井の頭線は渋谷からすぐトンネルに入るのか?
なぜ井の頭線は明大前だけ南北方向を走るのか?
なぜ東急田園都市線は玉川通りを通るのか?
なぜ京王は支線の高尾線を建設したのか?
なぜ西武多摩川線は孤高の存在なのか?
「なぜ鉄道がこの場所を通るのか」「なぜこの鉄道はこんなに妙な線形をしているのか」というと、地形だったり、行政からの横やりだったり、地域住民の反対だったり、軍部の思惑だったり、あるいは元々は別々の鉄道会社だったものが統合した結果だったり、逆に分裂した弊害だったりと理由は様々。
これらを地図付きで解説してはくれるのだが、その地図が見にくく、おまけに専門知識がないとその説明がわかりづらいという具合に、ちょっとした知的好奇心を満たしてくれるというワケにはいかない。