『ゲゲゲの鬼太郎／最強妖怪軍団！日本上陸！！』（1986）

チー率いる中国の妖怪軍団が日本へやってきた。

その目的は日本の妖怪を倒し、日本を征服すること。

チーは不思議な丸薬を飲ませることで妖怪たちを反物に変え、その反物を着た人間たちを自在に操ることが出来る。
ぬりかべや砂かけ婆、そしてユメコも既に犠牲になっていた。
報告を受けた鬼太郎は山奥にある中国妖怪の本拠地「妖怪城」へ攻め込むが、逆にチーによって反物に変えられてしまう。

＜東映まんがまつり＞で上映された、第３期TVシリーズをベースにした劇場版の第三作。
中国妖怪たちは強く、鬼太郎を欠いた日本の妖怪軍団は返り討ちに遭うのだが、鬼太郎が復活してからは案外あっさりとやられてしまい、本当に強かったのかどうなのか、ちょっと疑問が残る。

序盤の舞台が那須高原の殺生石で、実はチーは九尾の狐・玉藻前の弟。
姉の復讐に燃えているという設定なのだが、「九尾の狐伝説」を当時の子供たちは知っていたのかな。
もう少し説明を入れても良かったような気もするが、それではチーの方に同情が集まってしまったのかも。

なお、2000年に逝去した演出家・芹川有吾の最後の劇場用作品ということになるのだそうだ。

それにしても戸田恵子、田の中勇、富山敬、永井一郎、八奈見乗児、屋良有作、江森浩子、三田ゆう子、色川京子、高坂真琴、川浪葉子といったレギュラー陣だけでなく、大竹宏、杉山佳寿子、はせさん治、塩屋翼、佐藤正治、小林通孝、小野坂昌也、青野武、若本規夫、戸谷公次、小宮山清、塩屋浩三、丸山裕子、宮川洋一とゲストや脇役まで豪華な顔ぶれが並んでいる様には圧倒されてしまう。