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『相棒/絶体絶命!42.195km東京ビッグシティマラソン』(2008)

TVキャスターの絞殺死体から始まる連続殺人事件に、議員を狙った手紙爆弾。
それらを結びつけるものはとあるSNSサイトだった。
そこでは著名人に対する疑似裁判が行われており、被害者はいずれも有罪――死刑判決を受けた者たちだったのだ。
現場に残された手掛かりや怪しい人物の取り調べから、犯人は東京シティマラソンをターゲットにしていることに気付く右京たち。
だがその裏には数年前に途上国で起きた、テロリストによる邦人殺害事件が深く関わっていた。

『相棒/絶体絶命!42.195km東京ビッグシティマラソン』(2008)_e0033570_08075325.jpgTVドラマ「相棒」の初映画化作品、そして自分にとっての「相棒」初体験作品。
頭脳明晰ながら変わり者の杉下右京と、熱血漢の亀山薫とのバディ物で、なるほど、この二人はホームズとワトソンなのね。
予備知識殆どなしで見たけれど、何とかついて行けたかな。

約2時間の映画で、犯人を突き止めるまでが1時間、次にマラソン会場での爆発物の捜索と犯人確保までが更に30分、そして最後の30分で真犯人の動機や目的が明らかにされる、という時間配分になっており、真ん中までが推理物で、中盤以降はアクション物、そして最後は人情ドラマ、と色々な要素が詰め込まれている。

序盤の30分くらいで犯人像が見え隠れしだし、中盤で誰なのかは特定されはするものの、いくら何でもこれじゃ親切過ぎるだろうと思っているとやはりミスリード。
となると真の犯人は…と考えていけば消去法で答えに辿り着くので(キャスティングも考慮して)、複雑なプロットの割に犯人像はシンプルだし、仕掛けもでかい癖に大したことは起こらない。

だが映画の主眼は犯人そのものよりも、犯人に感情移入する右京の方にあるようで、終盤は犯人そっちのけで(といっては悪いが)延々と右京の一人語りが始まってしまう。
これがなければスッキリと収まるのにと思うのだが、この作品の魅力は多分この杉下右京というキャラクターの鬱陶しさにあるのだろうなあ。

【ひとこと】
この美少女、誰だろう?
と思っていたら本仮屋ユイカだった。
カワイイ。


by odin2099 | 2021-05-05 08:11 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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