「劇場版昭和東映ヒーローまつり」
2021年 05月 08日
ひとまずのラインナップは『変身忍者嵐』、『超人バロム・1』、『飛び出す人造人間キカイダー』、『ロボット刑事』、『キカイダー01』、『飛び出す立体映画イナズマン』、『イナズマンF』と、<第一期仮面ライダー>の同窓生たちです。
いずれも<東映まんがまつり>の上映作品ですが、『キカイダー』と『イナズマン』、この2本の立体映画が劇場用新作で、他はTVのブローアップ版です。
キックが決め技のライダーに対し、バロム・1の決め手はパンチ技。
それが通用しない怪人相手に特訓で臨み、見事新技の「必殺爆弾パンチ」を生み出して勝利するという筋も『ライダー』に似たお話がありました。
あっちは「電光ライダーキック」でしたけど。
一方の『嵐』は時代劇ってことで、それほど『ライダー』ソックリという感じは受けません。
しかし逆にいえば『ライダー』のコンセプトを全て時代劇調に置き換えてるだけとも言えますので、ひとまとめ感が更に強くなってるようにも思えます。
これが『キカイダー』や『ロボット刑事』、『イナズマン』になると『ライダー』の亜流という感じがしなくなるのは、一つはスタッフやキャストに新しい顔ぶれが加わったり、作り手(送り手)側もノウハウを習得して様々なバリエーションを生み出せるようになったからかもしれません。
音楽面でも菊池俊輔だけでなく渡辺宙明を招聘したことが、作品の差別化としては功を奏したのではないでしょうか。
ところで『嵐』は2クール目の終わりに、時空を超えて仮面ライダーと滝和也をゲスト出演させるアイディアがあったものの諸事情で実現しなかったそうですが、もしこれが形を変えて<東映まんがまつり>での上映作品としてでも実現していたら、日本のヒーロー物の歴史も変わっていたかもしれないなと夢想することがあります。
原作者が同じとはいえ異なる番組のヒーロー同士のコラボは『マジンガーZ対デビルマン』に先駆けてのもの。
実現していたら、子供たちには大きな反響を呼んだことでしょうね。