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『ジュラシック・ユニバース/ダーク・キングダム』(2018)

大都市の地下に、ジュラシックならぬ「トライアシック・ワールド」という秘密施設があった。
そこでは遺伝子実験によって恐竜ゴジラサウルスを復活させていたのだが、ヒトのタンパク質やホルモンを投与し、人間への移植可能な臓器までも生成していた、という段階で既にお話についていけない。

『ジュラシック・ユニバース/ダーク・キングダム』(2018)_e0033570_21554561.jpgそんなアブナイ施設に、投資目的の資産家と秘書がやって来た日、あろうことか恐竜が暴れだして脱走、職員が次から次へと襲われる。
しかも恐竜の胎内には寄生虫がいて、噛まれると感染して発狂するというオマケ付き。
せっかく生き残っても判断力を失い、狂暴になって仲間に襲い掛かるんだから厄介だ。

恐竜が逃げ出して一定時間経っても確保出来ない場合は、施設内にハロンガスが撒かれるようになっているので、何とか恐竜を捕まえようと悪戦苦闘。
その間にも仲間たちが一人また一人と殺られていき、ガス噴射の時間も刻々と迫る。
ガスが出たら恐竜も人間も終わりだ。

早く逃げ出そうよという声もあるし、実は次のステップでは恐竜に埋め込んだチップを作動させて爆発させるという緊急手段も用意されているのにも関わらず、恐竜は貴重な財産だからと人命より恐竜を優先する判断を下すヤツが出てきたりでひと悶着。
もう相当数の人間死んじゃってるし、今さら隠し通そうなんて無理でしょうに。

てな具合で殺るか殺られるか、必死の鬼ごっこというか隠れんぼはなかなか緊迫感もあって良い感じなのだが、出てくる連中にロクな奴がいないので誰にも感情移入できない。
最後は辛うじて一人だけ脱出するものの、この後は一体どうなっちゃうんでしょうね。

アサイラム謹製の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のモックバスター作品で、原題は”TRIASSIC WORLD”
「トライアシック」は三畳紀のことで、ゴジラサウルスはちゃんと三畳紀に生息していた実在の恐竜だ。
体長は5~7メートルくらいらしいので、目の前にいたらリアルな恐怖を感じる大きさだろう。
”怪獣王”ゴジラになってしまうと50メーターだ100メーターと見上げるだけの存在になってしまうだろうから直接的な恐怖は味わいにくい。

出演はシェリー・スターリング、ヘイリー・J・ウィリアムス、ジョセフ・マイケル・ハリス、ジェニファー・レビンソン、トーマス・ヴァルガ、監督はディラン・ボックス。
雰囲気は悪くないんだけど、色々詰め込み過ぎで且つツッコミどころが多すぎるのが難点。

ところで同じメーカーから『ジュラシック・ユニバース』という作品が先にリリースされているが、あちらはアサイラム製でもなんでもない無関係作品。
勝手にシリーズにされちゃってるヤツだ。


by odin2099 | 2021-05-13 22:14 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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