『アドベンチャー・オブ・アラジン』(2019)
2021年 05月 23日
しかし毛むくじゃらで比較的年齢が上のアラジンは、新鮮というかアラジンに見えないというか。

何とか自力で脱出し仲間と合流したアラジンが、ランプを磨こうとすると中から精霊のムラトが現れて…。
アサイラムが正面切ってディズニーに挑んだ作品で、原題も”Adventures of Aladdin”。
監督・脚本はG・アラン・キャンベル、出演はアダム・ホリック、ルシア・サイプテラス、ダニエル・オライリー、モンロー・ロバートソン、ナヤ・アボウ・モーサ、ロード・クラヴェン。
お話はディズニー版と基本同じで、女王に惚れたアラジンがランプの精の力で彼女に愛を語るが、女王をものにしようとしているヴィランに正体を暴かれて破局。
だが苦難の果てにヴィランに囚われていた彼女を救出し、ヴィランの僕となっていた精霊をも開放し、最後はアラジンと女王は結ばれてメデタシメデタシとなる。
アラジンには家族同然の仲間がいて、多少の意見の相違はあるものの最後までアラジンには忠実。
その為に途中で一人また一人と犠牲になっていくのだが、その死はドラマティックに盛り上げられることもなく、アラジンの対応も淡々としているのには多少の違和感が残る。
またお話が同じなだけにディズニーとの金の掛け方の違いが如実に表れはするものの、骨格はしっかりしているだけに最後まで見られるものになっている。
「アドベンチャー」と題名にある割に、作品の内容についてはあまり冒険してないと感じるのは、アサイラムには常にトンデモぶりを期待しているからなのかもしれない。
ところで曲芸師仲間の中では紅一点の女の子だけが生き残るが、女王より彼女の方が可愛いんじゃ?
アラジンには秘めた恋心を抱いていて、女王には明らかに嫉妬の感情を持っているのに、当のアラジンからは”妹”扱いしかされてないのも不憫だ。