『荒野の決闘』(1946)
2021年 06月 03日

町では賭博師のドク・ホリディと知り合い、初めは反発していたものの打ち解け、更にホリディを追って町に来たクレメンタインという女性に一目惚れをする。
だがホリディの愛人チワワが、殺された末弟のペンダントを持っていたことから一度はホリディを疑うものの、それはクラントンの息子に貰ったことが発覚。
遂にOK牧場に於いて、クラントン一家と、アープ兄弟とホリディらとの対決の時が迫る。
ジョン・フォード監督が有名な「OK牧場の決闘」を題材に描いた西部劇で、別題は「いとしのクレメンタイン」。
出演はヘンリー・フォンダ、ビクター・マチュア、リンダ・ダーネル、キャシー・ダウンズ、ジョン・アイアランド。
これも四半世紀以上前に一度見ているのだが、ドク・ホリディは死んじゃうわ、ワイアット・アープは惚れた女にメロメロだわ、で何かノレない作品だなあという印象しかなかった。
先にジョン・スタージェス監督の「OK牧場の決斗」を見ていて、バート・ランカスターというよりカーク・ダグラスの格好良さに痺れていたので、フォンダとマチュアの”濃い”組み合わせにも違和感を感じてしまったし。
今回見直してみたら、ホリディだけじゃなく、アープの弟2人にクラントン一家は全員、それに一度はドクの手術のおかげで助かったかに見えた愛人のチワワも結局は救えなかったという具合に、メインキャラの死亡率が異様に高いお話だった。
そしてドク・ホリディを巡ってのチワワとクレメンタインの三角関係に、今度はクレメンタインを巡ってドクとワイアットの三角関係が絡むなど人間模様もややこしい。
普段は強面のワイアットが、クレメンタインの前では急ににこやかな紳士になる件は笑えるが。
そのタイトルロールのクレメンタインは物語が三分の一ぐらい進まないと姿を見せないし、どっちが好きかと問われれば、「OK牧場の決斗」に軍配を上げるな、やはり。