『グーリーズ』(1985)
2021年 06月 13日
そして中身は「グレムリン」。
スピルバーグ印の美味しいとこ取りみたいな、チャールズ・バンド率いる今は亡きエンパイア・ピクチャーズの作品で、確か4作目までシリーズ化され、そのうち3作目までは見てるはず。
久しぶりに鑑賞したけど、例によって細かいところは全然覚えておらず。

成長したジョナサンは主のいなくなった屋敷を相続し、恋人レベッカと一緒に暮らすことに。
家を片付けていると地下室に怪しげな教本やローブがあり、彼は憑りつかれた様にそれらに夢中になる。
実際彼は悪魔に憑りつかれており、友人たちを招いて儀式を行い、遂に小鬼を召喚してしまう。
ということで大騒動が起きるわけだが、「グレムリン」みたいなファンタジー性はないし(モグワイみたいに可愛くないし)ひたすら醜怪。
そして黒魔術を持ち込んでホラー色を高めようとしてみたものの、純然たるホラーに振り切るでもなくコメディ寄りの作りで、笑えないギャグが散りばめられている。
黒幕は死の世界から甦った司祭で、クライマックスは親子対決かと思いきや、冒頭で赤子のジョナサンを助け出した教団の一員だった男(その後は屋敷の奉公人としてジョナサンを見守ってきた。物語の語り部でもある)が割って入り、それでメデタシメデタシ。
死んだ筈のレベッカや友人たちが、何食わぬ顔で復活してくるのは意味不明。
肝心の小鬼たちは殆ど活躍しないし、矮人たちはやたら仁義に篤くて結果消化不良を起こしちゃうし、低予算なのは見え見えなのだから怖いか笑えるか、さもなきゃエッチなシーンがあるか、せめてどれか一つぐらい見どころが欲しいところなんだけど、残念ながら80分がかなーり長く感じられる作品に仕上がってしまっている。