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『レジェンド・オブ・キングダム/勇者マイロックと聖なる甲冑の伝説』(2019)

『レジェンド・オブ・キングダム/勇者マイロックと聖なる甲冑の伝説』(2019)_e0033570_22124685.jpgアンセストラル・ワールドの王ゴーラン・モールは、魔王シャドワーを辛くも撃退し、平和な世界を取り戻した。
それから10年、各地にはまだシャドワーを崇拝する敵対勢力がいたが、イルマとマイロックの二人の王子が逞しく成長して王国の守りについていた。
だがシャドワーの残党に兄のイルマが攫われてしまう。
彼らの目的は王族の力で“聖なる甲冑”を呼び出し、それによってシャドワーを復活させることにあった。
”聖なる甲冑”は今は4つの石に分けられ、それぞれ守護者が守っているという。
マイロックはシャドワーより先に石を手に入れ、兄を取り戻すべく旅に出る。

先日オススメ(?)頂きましたので、ようやっと鑑賞。
原題は”ANCESTRAL WORLD”
ネット上での感想を拾ってみても、皆さんボロクソ書いてますが、もっと酷い作品を見たことあるからですかね、案外愉しめちゃったりして…?

オープニングタイトルは普通に格好良いと思いましたし、音楽も雰囲気も悪くないし、カメラアングルが妙に渋かったり、光の取り入れ方が上手かったりで見応えあり。
うーん、これは自分の感覚が麻痺してきてるのかな。

お話はショボいです。
解説読むと”「ゲーム・オブ・スローンズ」の影響を受けた野心的な意欲作”なんて書いてあるけど、本当かしらん?

冒頭の合戦シーンからして、アンセストラル・ワールド軍もシャドワー軍も数人規模でチャンバラしてるだけだし、マイロックの道中も4人の守護者から石を譲り受けるor奪い取るために、基本は1対1で戦うだけ。
それも剣と剣のやり取りだけかと思いきや、マイロックは中途半端に魔法も使えるようで、敵味方のパワーバランスがよくわかりません。

守護者の一人はラントリスというアマゾネスの女王で、石の魔力で不死身の呪を掛けられている彼女はマイロックに同行し恋仲に。
お色気要員でもあるんだけど、重傷を負って気絶した直後のマイロックとセックスしだすのは流石に無理がある。
しかも気絶直前のマイロックは「時間がない」と盛んに喚いていたんだけどなあ。
イチャイチャしてる場合か?

一方シャドワーはそうこうしてるうちにイルマの身体を乗っ取って復活し、直接対決でマイロックを圧倒、更にゴーラン・モール王をも殺害する。
ラントリスが自らの不死の力を与えることによってマイロックを蘇生させ、ようやく”聖なる甲冑”の力でシャドワーを倒したマイロックですが、結局父も兄も恋人も誰一人救えてないんだな、これが。

出演はジェニファー・ミシアティ、ライアン・フィリップス、ジョー・モレリ、クリストファー・ジョーンズ、スチュワート・アーノルド、マニュエラ・ペゼッタ。
監督・脚本・製作はエンリコ・デ・パロ。

ところでこの物語には主人公側に魔法使いが二人出てくるんだけど、出番が前半と後半に見事に分かれております。
そしてそれぞれが物語の語り部の役を与えられているんですが、これって一人に統一した方が混乱なくね?
結局これって誰が語りついだサーガなんだよ~???


by odin2099 | 2021-07-13 22:14 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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