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『ウルトラマンG/怪獣撃滅作戦』(1990)

全部で13話作られた日豪合作『ウルトラマンG』は、1~6話と7~13話に便宜上分けられ、そのうち前半を『ゴーデスの逆襲』、後半を『怪獣撃滅作戦』としてまとめて二本立てで公開された。

『ウルトラマンG/怪獣撃滅作戦』(1990)_e0033570_21201934.jpgゴーデス細胞を巡ってのお話で統一された『ゴーデスの逆襲』と違って、この『怪獣撃滅作戦』はバラエティ編。
劇場公開時にはまだビデオリリースは5話分までしか行われていなかったので、映画の大半が初お披露目ということで映画ならではの付加価値を高めていたことになる。

宇宙を放浪してきたエイリアン夫婦が地球で暮らし始めるが、美人の奥さん(この女優さん、ホントに可愛い)を口説こうとする男どもが殺到し嫉妬に狂った旦那(怪獣)が暴れだすといった仄々とした(?)お話や、森の守護神である怪獣を倒すべきか保護すべきかの判断を迫られたりなどウルトラシリーズの幅広さを感じさせるエピソードを前半に並べ、後半は地球最大の危機に対処すべく奔走するUMA隊員たちと、最後の戦いに挑むウルトラマンGを描くハードな最終回で締めくくるという構成になっている。

この最終回に出てくる二大怪獣コダラーとシラリーは、当初クダラー(百済)とシラギ(新羅)という名前で発表されてたんだけど、何か問題があったのかな。
いや、問題があるなら最初からネーミングするなよって話なんだけどね。

『ウルトラマンG/怪獣撃滅作戦』(1990)_e0033570_21210918.jpgそして一度は敗れたグレートが如何にして勝利を収めたのか、その理由というか理屈付けが今一つわからないまま。
勿論古代からもたらされたプレートや、今までに使ったことがないグレートの新必殺技の炸裂だとか、シーンの流れとしてはわかるんだけど。

そういえば前半のゴーデス編ではジャック・シンドーの正体が(少なくてもヒロイン格であるジーンには)バレたんじゃないかと思える局面があったけど、結局最後までUMAのメンバーには正体バレがなかったのは意外。
第2シーズンを想定していたから、正体バレしてると物語の運びに支障が出るとでも思ったのだろうか。

ところでこの『怪獣撃滅作戦』、<劇場公開版>は7,10,12,13話をまとめていたが、何故か<完全版>には”ゴーデス編”の4話が追加されている。
お陰で倒したはずのゴーデス細胞の影がちらつき、バランスが悪くなってしまっている。


by odin2099 | 2021-07-19 21:25 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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