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『キング・アーサー<ディレクターズ・カット>』(2004)

<劇場公開版>が126分だったのに対して、この<ディレクターズ・カット版>は142分。
<公開版>を最後に見たのが結構前だったから、正直言ってどこがどう変わったのかピンとこない。

『キング・アーサー<ディレクターズ・カット>』(2004)_e0033570_17080887.jpg多分アーサーと騎士たちの日常的なやり取りが細かく足されてるのと、後は戦闘シーンで個々の騎士たちの活躍場面が増えてるようだ。
その分血飛沫が飛ぶシーンも<公開版>から増量されてる感じ。

ただ物語の構成が大きく変わってるわけじゃないので、わざわざ<DC版>作るほどじゃないかなあ。
というか残念ながら大ヒットしたとは言い難い作品なのに、<公開版>と<DC版>の2ヴァージョンをリリースしたというのがちょっと解せない。
何か契約上の問題でもあったのかな。

それにこの映画ってランスロットの語りで始まり、途中でアーサー視点のお話になり、ランスロット自身は命を落としてしまうにも関わらず、締めくくりはまたランスロットの語りというアンバランスさがあるんだけど、それは変わらず。

またDVDの特典映像には「もうひとつのエンディング」という、試写会での反応から没にされたアナザー・エンディングが収録されているんだけど、これがなかなか良い雰囲気なので、どうせ<DC版>作るならそっちを採用すりゃ良かったのに、とも思う。

余談だけどDVDは<公開版>と<DC版>がそれぞれ単独で(しかも同日に)発売され、しかも特典映像が全く同じ(他には「メイキング」と「フォト・ギャラリー」)という手抜きっぷり。
せめてBlu-rayは1枚でどちらのヴァージョンも再生できるようにしてくれよと願ったものの、どうやら同じ仕様みたい(っつーか<公開版>のBDって出てないの?!)。

最初見た時は「えー、これがアーサー王伝説の映画化かよ」と思わないでもなかったけど、その後何度か見直してるうちに段々好きになってきたんだが、それはこの<DC版>を見ても変わらず。
いつ聴いてもハンス・ジマーの音楽は勇ましく、かつ泣かせにかかってくるし(サントラは未だに愛聴盤だ)、ローマ帝国版『七人の侍』とも言える新解釈の<アーサー王と円卓の騎士>物語は嫌いじゃない。

クライヴ・オーウェン、ヨアン・グリフィズ、レイ・ウィンストン、ヒュー・ダンシー、ジョエル・エドガートン、マッツ・ミケルセン、レイ・スティーヴンソン、キーラ・ナイトレイ、ステラン・スカルスガルドという、当時は無名に近かった面々のその後の出世ぶりを愛でるも良し。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/5508960/
https://odin2099.exblog.jp/25191994/


Tracked from いやいやえん at 2021-07-25 19:04
タイトル : キング・アーサー(2004)
【概略】 西暦415年、ローマ帝国の支配下にあったブリテン(現在のイギリス)で、ローマ軍指揮官アーサーとその臣下である円卓の騎士たちが、ローマに帰るための最後の使命として貴族一家を救いに行く。しかし、独立を求めるブリテン人や、侵略者サクソン人との戦いは混迷を極めることに…。 アクション .0★★★☆☆ 「アーサー王伝説」しかも監督がブラッカイマーだと私これ昔映画館にドキドキして観にいった...... more
by odin2099 | 2021-07-25 18:51 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur
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