『アースシーの風』<ゲド戦記V> ル=グウィン
2006年 03月 11日
時間経過は置かれているものの、第3巻からこの第5巻までは一続きの物語になっていますが、もはやゲドは殆ど登場せず、重要な脇役というか、物語の背景上のキャラクターとなってしまった感があります。もっとも最後の最後はゲドとテナーの会話で締めくくられるのですから、やはりゲドが主人公だったということになるのでしょうか。ただそれは、物語がようやっと大団円を迎えたというよりも、所詮はその後のカーテンコールに過ぎないというような、一抹の寂しさを覚えてしまいます。1巻、2巻の物語をワクワクしながら楽しんだ人の中には、残念ながら3巻以降、殊に4巻と5巻は楽しめないという人が少なくないと思います。かくいう自分も読んでいる間は楽しんでいるのですが、読み終わると戸惑いばかりが残ってしまいました。
既に<ゲド戦記>という邦題はシリーズに相応しくなくなっていますが、結局このシリーズを要約すると、どんな話だったと言えば良いのでしょうかね。
ところで『ゲド戦記』のTVドラマ版のDVDが、7月7日に発売されることになったようです。
ファンならば「見てはいけない」と言われている代物ですが(苦笑)、やはり見てしまうでしょう。





