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『ガメラ対深海怪獣ジグラ』

妖怪だ、大魔神だ、とくればガメラでしょう、やっぱり。
結局今回の”大映特撮映画祭”はスルーしちゃったんだけど、何本か見に行けば良かったかなあ。

『ガメラ対深海怪獣ジグラ』_e0033570_22034514.jpgで「おうち映画」、どれにしようかな、で選んだのが大映倒産前の昭和ガメラの最終作。
最初は月面基地が襲われ続いて鴨川シーワールドが狙われるという、宇宙も海もという贅沢な一篇。
宇宙から来た怪獣なのに深海怪獣、というジグラも欲張りさんだ。
そして昭和ガメラで一番エッチぃ映画でもある。

なんせオープニングタイトルで、一番最初に出演者としてクレジットされるのが八並映子、笠原玲子、坪内ミキ子という3人の女性。
これって子ども番組や怪獣映画ってことに留まらず、凄く珍しいことだと思う。
しかも実際の出番は必ずしも主役級とは言えない扱いなのに。

で、毎度書いてることながら、八並映子が身体にフィットしたボディスーツや、海女のビキニ、それにミニスカ姿を披露。
露骨に引率のお父さん対策なのだが、良い意味で場末感というか猥雑というか下品な感じがあり、お上品ぶった東宝映画との差別化に繋がってるような。

しかもビキニやミニスカは、通りすがりのお姉さんを催眠状態にして奪ったというんだからトンデモない。
本人もジグラ星人に操られた催眠状態だから、こそこそと隠れたりせず堂々と着替えたんじゃないかと思うし、着てるものを奪われたお姉さんの方はそのまんま放置されたのかな。
考えるだけで凄い絵が浮かんでくる…。

大映末期の作品ながら、前作がヒットしたもんだから予算は増えたらしく、スタジオに鴨川シーワールドのミニチュアセットを組むなどそれなりに充実した画を見せる努力はされているのだけれども、タイアップ先だからかぶっ壊すことが出来ず、怪獣映画としての迫力は今一つ。

そしてクソ生意気なガキが出て来てかき回し、全く反省の色を見せないのは許しがたい。
こういう奴ら、本当に殺意を覚えるよなあ。
昭和期ガメラ、中盤以降の欠点でもある。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/9443426/
https://odin2099.exblog.jp/27576231/



by odin2099 | 2021-08-13 21:58 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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