『タオの月』(1997)
2021年 08月 13日
旅の途中で二人は蜂蜜取りを生業にする少女・れんげと出会う。
彼女は三人の異星人が争うのを目撃し、死に瀕した一人からタオを呼ばれる鈴を預かっていた。
異星人たちは、恐るべき兵器の封印を解くか解かないかで争っていたのだ。
彼女の案内で野伏の砦に辿り着いた二人だったが、その頭目はかつての酔狂の仲間で野心家の角行だった。
角行は不思議な隕鉄から刀を鍛えていたのだが、その隕鉄こそ封印された生物兵器マカラガだった。

出演は永島敏行、阿部寛、吉野紗香、森山祐子、谷啓、榎木孝明ら。
20年以上前に一度見てるんだけど、また見たくなって引っ張り出してきた。
吉野紗香は可愛いし、阿部寛は若い。
そして森山祐子に井田州彦、螢雪次朗と『ゼイラム』主役トリオが揃って出演している。
阿部ちゃんは凄腕の侍という役回りだけど、殺陣がなかなか様になってる。
永島敏行と榎木孝明は共に修験者なので、立ち回りといっても肉体同士でぶつかり合うよりも術を掛け合うという感じなので、これはこれで面白い。
森山祐子は女宇宙人を一人三役でこなしてる(マスクを取ったらみんな同じ顔)が、剣殺陣はともかくきびきびした動きは見せてくれる。
肝心のマカラガが、主役と対峙する怪獣としてはキャラクター、デザイン、スケール共に弱いんだけど、映画そのものはなかなかの面白さ。
もっと特撮時代劇は沢山作られて欲しいものだ。
ところでこの頃の雨宮監督は『仮面ライダーJ』で野村佑香、『人造人間ハカイダー』で宝生舞、そしてこの『タオの月』で吉野紗香と、いわゆるチャイドルの起用が続いていたんだけど、何か意図があったのかな。
本人の趣味か、それとも言葉悪いけど押し付けられたキャスティング?