『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』
2021年 08月 15日
今回のボンドアクトレスはソフィー・マルソーとデニス・リチャーズ。
ソフィー・マルソーは屈折した難役を、デニス・リチャーズはシリーズ定番の役どころを分担している。
特に被害者にして黒幕、ボンドにとってもヴィランにとってもファムファタールとなるソフィー・マルソーのキャラは、従来のシリーズには見られなかった存在だ。
そしてボンド自身が射殺するというのも異例のことだ。

脱ぎっぷりという点ではソフィー・マルソーの方が大胆なショットが多いのだが(対してデニス・リチャーズの方はあっけらかんとしたものだ)、その一方で彼女は頑なにタオルを手放さずに不自然なポーズを取っている。
これは女優としての格やギャラ、あるいは作品のレイティングなどが関係しているのだろうか。
ご存じの通りソフィー・マルソーは、他の作品ではヘアヌードも厭わない女優なのだが。
そしてこの作品を語る際に、忘れてはならないのが長年Q役を務めたデスモンド・リューウェリンの降板。
劇中でもボンドに引退を告げ、後継者を紹介してエレベーターで降りて退場するという場面があるのだが(反対に後継者である”R”はエレベーターで昇って登場する)、ラストでMI6に帰還したボンドを迎えるメンバー内にRはいるがQがいないので一抹の淋しさを感じる。
更に撮影終了後にリューウェリンが事故死してしまったのが、何ともやりきれない思いだ。
<過去記事>
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