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『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』

イオンプロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズ19作目で、5代目ピアース・ブロスナンに交代してから3作目。

今回のボンドアクトレスはソフィー・マルソーとデニス・リチャーズ。
ソフィー・マルソーは屈折した難役を、デニス・リチャーズはシリーズ定番の役どころを分担している。
特に被害者にして黒幕、ボンドにとってもヴィランにとってもファムファタールとなるソフィー・マルソーのキャラは、従来のシリーズには見られなかった存在だ。
そしてボンド自身が射殺するというのも異例のことだ。

『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』_e0033570_20081830.jpg異例と言えばオープニングのタイトルバックを始めとして、シリーズには女性のヌードシーンは付き物。
といってもヘアはおろかバストトップが映ることも稀で、チラっと見えたとしてもそれは撮影事故に近い(編集段階で削除や修正を施してないということは、スタッフサイドには”見せる”意図があったのだろうが)。
ところが今回は珍しく、水に濡れたシャツ越しとはいえ、デニス・リチャーズのバストトップを幾つかのショットで拝むことが出来る。

脱ぎっぷりという点ではソフィー・マルソーの方が大胆なショットが多いのだが(対してデニス・リチャーズの方はあっけらかんとしたものだ)、その一方で彼女は頑なにタオルを手放さずに不自然なポーズを取っている。
これは女優としての格やギャラ、あるいは作品のレイティングなどが関係しているのだろうか。
ご存じの通りソフィー・マルソーは、他の作品ではヘアヌードも厭わない女優なのだが。

そしてこの作品を語る際に、忘れてはならないのが長年Q役を務めたデスモンド・リューウェリンの降板。
劇中でもボンドに引退を告げ、後継者を紹介してエレベーターで降りて退場するという場面があるのだが(反対に後継者である”R”はエレベーターで昇って登場する)、ラストでMI6に帰還したボンドを迎えるメンバー内にRはいるがQがいないので一抹の淋しさを感じる。
更に撮影終了後にリューウェリンが事故死してしまったのが、何ともやりきれない思いだ。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/6372838/



by odin2099 | 2021-08-15 20:17 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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