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『サイレントメビウス2』(1992)

アルスラーン戦記II』、『風の大陸』と合わせ、<NEO英雄伝説>と冠されて三本立てで公開された『サイレントメビウス』の第二弾。

『サイレントメビウス2』(1992)_e0033570_21145440.jpg物語は前作の10日後から始まり、続編というよりは後編という位置づけ。
引き続き主人公である香津美・リキュールがAMPのメンバーとなるまでが描かれるので、2本合わせてプロローグといったところ。
そして色分けするならば前作が母親篇、本作は父親篇と言えなくもない。

前作ラストでメンバー入りかと思ったら、本作でもウジウジしすぎの香津美。
色々と理解しがたいことが次々と起こるので戸惑うのはわかるんだけど、周囲に当たり散らし自暴自棄になり、その結果事態を最悪にしてしまうのは見ていてイライラさせられる。
最後には自らの能力を覚醒させ、自分を思ってくれる人たちのために立ち上がるというのは胸熱な流れではあるのだが、60分の映画で主人公が本領発揮するのがラスト5分というのは見ていて辛い。

また今回は”謎の美少女”彩弧由貴とのWヒロイン物の色が濃くなっている。
後に香津美と共にメンバー入りする彼女だが、思わせぶりな言動を取りながら今一歩(今一言)が足りないため、二人そろって見ているこっちをイライラさせるだけというのも如何なものか。

どうにか1本だけでも成り立っていた前作に比べると、あくまでも前作ありきの本作は独立性を損なっているし、前作と比べると作画が荒れてるようにも感じられるのだが、それでも久しぶりに見直したけれどまあまあ楽しめた。

ラストには”TO BE CONTINUED”と出たものの、第三弾は実現せず。
6年ほど経ってからテレビシリーズ化されているが、そちらは更なる”続編”だったのだろうか。
未見なので不明なのだが。
『サイレントメビウス2』(1992)_e0033570_19173865.jpg
ところで前作にはかなり大胆なヒロインのヌードシーンがあったのだが、今回はエロティックなシーンは皆無に近い(香津美のランジェリー姿と、風呂上りの由貴のバスタオル姿くらい)。
これはファミリー・ピクチャーを意識したからだろうか。



by odin2099 | 2021-08-18 21:19 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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