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『グラグラ』(2019)

30歳間近のグラドル・はるかは、過激な衣装やポーズで人気だが実は処女。
そんな彼女に主演映画の話が舞い込んでくるが、大胆なラブシーンが不可欠だった。
そんな時ストーカーに襲われたはるかは、通りすがりのバツイチの中年男・田畑に助けられる。
何度か彼と接しているうちに安らぎを見出していったはるかは、思い余って自分のバージンを奪って欲しいと懇願するのだが…。

『グラグラ』(2019)_e0033570_08543774.jpg<KING RECORDS presents エロティカクイーン>レーベルの一本で、主演の永岡怜子が水着に始まり最後にはヘアーも見せる熱演。
加えて姉役の江澤翠も恋人とのセックスシーンで脱いでいる。
脚本・監督は高原秀和、出演は他に柴田明良、本橋由香、木庭博光、古井榮一、湯江タケユキ。
柴田明良、本橋由香は東映の特撮ヒーロー物を見ていた人には懐かしい名前だし、湯江タケユキもアイドル時代のギラギラした頃を知っているだけに、良い感じに丸くなったなという印象。

はるかの姉は妹思いという設定だが、いくら合鍵を持っているとはいえ勝手に妹の家に上がり込み、あろうことか連れ込んだ彼氏とおっぱじめるというのはデリカシーがなさすぎ。
妹に対し早く引退して普通の生活をするようにとお節介を焼くが、後半では実は恋人に二股を掛けられていたことが判明、一転して悲劇のヒロインぶってしまうのでちょっと感情移入出来ない。

逆に冴えない中年男の田畑は、撮影前に初体験を済ませてしまおうとするはるかに迫られるものの、手は出さずに大人の対応を見せ好印象。
しかも互いの為を思って距離を置く決意をするのだが、最後には晴れて二人は結ばれ、それぞれの新しい人生へ向けて再スタートを切るという爽やかな結末を迎える。

主人公同様グラドルとして活躍してきた永岡怜子は、今回が演技初体験らしい。
その初々しさが、同じく映画初主演で初乳首解禁(という設定)、しかもセックスシーンを演じなければならないのに男性経験がないというプレッシャーに悩まされている主人公とリンクしているようで、実際の現場もこんな感じなのかなと感じさせるリアリティを醸し出している。


by odin2099 | 2021-08-26 08:56 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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