『スペース・プレイヤーズ』(2021)
2021年 08月 28日
そこを支配しているのはアル・G・リズムと名乗るAI。
アルは、ゲームの開発者になるという夢のことで父と衝突していたドムを言葉巧みに誘い、ゲーム世界で父親と試合をするように仕向ける。
息子を取り戻すためには息子が作ったゲームキャラクターに勝たなければならず、負ければ二度と現実世界へは戻れない。
レブロンはワーナーのキャラクターたちから最強の選手を選ぼうとするが、集まったのはバックス・バニーらルーニー・トゥーンズのキャラたちだった。

それにしても変なタイトルだなと思っていたが、原題は”Space Jam: A New Legacy”。
これならハッキリ続編だとわかる。
わざわざ”SPACE PLAYERS”のロゴまで作ったのは何だったんだろう。
といってもストーリーに直接の繋がりはなく、バックスやローラの会話で「前にもこんなことがあったね」と言う程度だ。
今回も幼き頃のレブロンのエピソードから始まるのだが、マイケル・ジョーダンは辛うじて知っていたもののレブロン・ジェームズは初めて聞く名前だったので、その凄さが全然わからない。
また前作でのマイケルと違い、レブロンはアニメキャラと共演するシーンでは自身もアニメのキャラになっているので、実際の出演シーンはそれほど多くない。
後半の試合のシーンになり、今度はバックスたちが3Dアニメのキャラに変貌するのに伴い、ようやく元のというか本来の姿に戻るという趣向だ。
登場キャラは一気に増大。
前作ではルーニー・テューンズだけだったし、同じワーナー映画でも他社からの借り物キャラもいた「レディ・プレイヤー1」と違い、今回は純粋なワーナー・オールスターが集結。
スーパーマンにバットマン、ハリー・ポッター、アイアン・ジャイアント、キングコング、クマゴロー、フリントストーン、グレムリン、チキチキマシン猛レース、ゲーム・オブ・スローンズ、マトリックス、オースティン・パワーズ、スクービー・ドゥー、マッドマックス…とディズニー印の「ジュガー・ラッシュ:オンライン」に引けを取らない顔触れ。
といっても殆どが「いるだけ」で、お話に関わってくるのはワンダーウーマンくらい。
「シュガー・ラッシュ:オンライン」ではゲストにもう少し見せ場を用意していたけど、この作品での扱いは「LEGOムービー」や「LEGOムービー2」に近い。
あちらも純粋なワーナー・キャラだけじゃないという点では、「レディ・プレイヤー1」と似たり寄ったりではあるけれど。
対するヴィランはドン・チードル。
なのでなんとなく「DC対マーベル」の代理戦争の様な気がしてくるような、してこないような。
まあ今回も予定調和で終わるけれど、前作よりも派手な分、こっちの方が愉しめたかな。
レブロンたちの絶体絶命のピンチにあの助っ人が…?!と思わせておいての出オチとか。
ただ親子の和解がテーマとはいえレブロンのキャラはかなーり嫌なヤツなんだけど、これって本人的にはOKだったのか。
そういや日本じゃ殆ど知名度ないけど、「レディ・プレイヤー1」でも優遇されていたし、アイアン・ジャイアントってあちらでは愛されてるキャラクターなんだなあ。
日本でももっと広まって欲しい。
【ひとこと】
これって黒人映画なんだなあ。