『007/慰めの報酬』
2021年 09月 04日

前作ではボンドの協力者として登場しながらも、終盤は内通が疑われたままだったマティスが再登場。
白だったのか黒だったのか、それとも灰色のままなのかはよくわからないまでも、どの面下げて来たかというボンドの助力要請にも応じ、最後は敵に殺されてしまう。
何だか気の毒でならない。
ボンドは殊更自分の非を認めていないし。
メインとなるボンド・アクトレスはオルガ・キュリレンコ。
家族の復讐に燃える諜報部員で、任務の為なら誰とでも寝るというキャラクターのようだが、妖艶さとは無縁で色仕掛けを行うようなタイプには見えない。
ボンドとは一度もベッドを共にしていないし、ラストがラブシーンで締め括られることもない(キスシーンだけ)点でも珍しい存在だ。
もう一人サブで出てくるのがジェマ・アータートン。
こちらは現場要員というより連絡係で、ちょっとした息抜きシーンへの登場に留まる。
ボンドと一夜を共にしたが、それが理由なのか単なる迸りなのかは不明なれど、「ゴールドフィンガー」で全身に金粉を塗られて殺害されたシャーリー・イートン宜しく、全裸でオイル塗れで殺されてしまう。
そのインパクトは小さくはないものの所詮二番煎じ、いやオマージュを捧げただけなので、これまた”薄い”ボンド・アクトレスになってしまっている。
オルガは20代後半、ジェマは20代前半での起用で、二人ともこの作品への出演以降に活躍の場が増えた感じだ。
もしシリーズに再登板するようなことがあれば、当時とはかなり違ったキャラクターを演じるに違いない。
さて、段々と新作公開が近づいてきたが、今度こそ延期なしに公開されるか、どうか。
<過去記事>
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