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『007/慰めの報酬』

イオンプロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズ22作目で、6代目007=ダニエル・クレイグの2本目。

『007/慰めの報酬』_e0033570_23065875.jpgこの作品が従来のシリーズと大きく違うのは、前作ラストに直結するオープニングで幕を開けること。
今までだと毎回ストーリーをリセットしていたので、基本的にはどの作品から見ても大勢に影響がないものが殆どだったけれど、ダニエル・クレイグに交代してからのシリーズは連続モノになっていくので、順番通りに見て行かないと誰が誰やらわからない。

前作ではボンドの協力者として登場しながらも、終盤は内通が疑われたままだったマティスが再登場。
白だったのか黒だったのか、それとも灰色のままなのかはよくわからないまでも、どの面下げて来たかというボンドの助力要請にも応じ、最後は敵に殺されてしまう。
何だか気の毒でならない。
ボンドは殊更自分の非を認めていないし。

メインとなるボンド・アクトレスはオルガ・キュリレンコ
家族の復讐に燃える諜報部員で、任務の為なら誰とでも寝るというキャラクターのようだが、妖艶さとは無縁で色仕掛けを行うようなタイプには見えない。
ボンドとは一度もベッドを共にしていないし、ラストがラブシーンで締め括られることもない(キスシーンだけ)点でも珍しい存在だ。

もう一人サブで出てくるのがジェマ・アータートン
こちらは現場要員というより連絡係で、ちょっとした息抜きシーンへの登場に留まる。
ボンドと一夜を共にしたが、それが理由なのか単なる迸りなのかは不明なれど、「ゴールドフィンガー」で全身に金粉を塗られて殺害されたシャーリー・イートン宜しく、全裸でオイル塗れで殺されてしまう。
そのインパクトは小さくはないものの所詮二番煎じ、いやオマージュを捧げただけなので、これまた”薄い”ボンド・アクトレスになってしまっている。

オルガは20代後半、ジェマは20代前半での起用で、二人ともこの作品への出演以降に活躍の場が増えた感じだ。
もしシリーズに再登板するようなことがあれば、当時とはかなり違ったキャラクターを演じるに違いない。

さて、段々と新作公開が近づいてきたが、今度こそ延期なしに公開されるか、どうか。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/9822569/
https://odin2099.exblog.jp/23558603/


by odin2099 | 2021-09-04 23:07 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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