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『鋼鉄の巨人』(1957)

『鋼鉄の巨人』(1957)_e0033570_21320641.jpg原水爆実験の被害は宇宙にも及んでいた。
そこで宇宙人会議が開かれ、地球に実験の中止を呼び掛けることになった。
その使者に選ばれたのは、エメラルド彗星のスーパージャイアンツ。
彼は嵐に巻き込まれた旅客機を救うが、機内に爆弾製造用のウラニウムを持った男たちがいるのに気づくと、着陸後に彼らを追いウラニウムを奪うことに成功する。
だがその様子を目撃していた少年たちの一人が人質となってしまう。
スーパージャイアンツは少年を救い出すべく立ち上がるのだが…。

宇津井健主演で作られた「スーパージャイアンツ」シリーズの1作目。
脚本は宮川一郎、監督は石井輝男、そして音楽は渡辺宙明
この作品が公開されたのはテレビで『月光仮面』が放送される前年、ということは栄えある国産特撮ヒーロー第一号は彼、ということになるのかな。

全身タイツで顔を出しているデザインは、今日の感覚からするとあまり格好良いものではないのだが、スーパーマンの影響もあったろうし当時としてはポピュラーなのだろう。
地球人の姿を取るときはスーツ姿なのだがそちらの方が正直格好良いし、何やら探偵モノの雰囲気も醸し出している。

スーパージャイアンツの特殊能力としては、弾丸をも跳ね返す鋼の肉体と飛行能力、それに怪力とシンプル。
アクションシーンは意外にキビキビと動き、立ち回りはさながら時代劇の如く。
ここから日本のヒーローは始まったのだなあ。

お話は子供たちに悪の魔の手が迫り、あわや?!というところで「第一部 完」。
そうだ、この手の作品は前後篇が基本だったのだ。

by odin2099 | 2021-09-09 21:33 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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