『ゴルゴ13』(1983)
2021年 10月 03日

次いでゴルゴはドクターZの暗殺を依頼される。
決して人前に姿を見せず、仕事は全て娘のシンディを通じて行っていた。
ゴルゴはシンディに接近し、やがてその正体に気付く。
シンディこそドクターZだったのだ。
シンディを殺害したものの、ゴルゴは何者かに襲われ怪我を負う。
脚本は長坂秀佳、監督は出崎統。
作画レベルは高いが、試験的に導入されたCGの出来栄えはまだまだ。
ゴルゴ13ことデューク東郷の声を演じているのは瑳川哲朗で、他に納谷悟朗、藤田淑子、富田耕生、小林清志、武藤礼子、富山敬、嶋俊介、納谷六朗、千葉耕市、郷里大輔、二又一成、千田光男、村越伊知郎、兼本新吾、小宮和枝、林一夫、北村弘一、青野武、屋良有作、滝沢久美子と当時のベテラン、中堅勢の名前がズラリと並んでいる。
先日訃報が伝えられたさいとう・たかをといえば「ゴルゴ13」かなと思ったのだけれども、実は一度も読んだことがない。
そこでどんな作品なんだろうとこのアニメ版を引っ張りだしてきたのだが、ゴルゴって結構相手にボコられてるな。
射撃の腕は超一流でも素手での格闘では分が悪いのか。
もっともこの作品、原作ファンからはあまり評判が良くないようなので、原作のゴルゴはもっと超然としていて格好良いのかもしれない。
かなりの重傷を負いつつも次なる仕事をこなすあたり、その不死身っぷりは際立っているが。
それにしてもアニメとはいえ、かなりの性描写。
出崎統監督・杉野昭夫作画監督コンビによる前作「コブラ」にも女性のヌードシーンはかなり出てきたが、その時は何故か乳首がなかったり代わりに星マークで表現していたが(ニプレス?)、今回はお構いなし。
のっけからゴルゴは美女とベッドを共にしているし、シンディはゴルゴの前で全て脱ぎ捨てて積極的にアプローチをかけ痴態を晒すし、ターゲットとなる人物も周囲に裸の美女を侍らせて酒池肉林。
また合意の上のSEXだけではなく、おぞましい怪物によるレイプシーンもねちっこく描写されるなど、今ならこれを一般映画として劇場にかけるのは難しそうだ。
その後OVAが作られたりTVシリーズ化されたりもしてるようだが、そちらでは控え目になっているのだろうか。