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『白馬童子/南蛮寺の決斗 完結篇』(1960)

『白馬童子/南蛮寺の決斗 完結篇』(1960)_e0033570_22393637.jpg『白馬童子/南蛮寺の決斗』の続編で、火傷を負って以来人が変わってしまった玄海屋、長崎の各所に火薬を仕掛け奉行を脅すコープス、そして囚われの身となった葵太郎の運命や如何に――?!
という興味で引っ張る”後篇”。

前篇のラストで窮地に陥った葵太郎即ち白馬童子は、当然のことながら敵の罠から脱出し事件を解決に導く。

玄海屋は火事の際に長崎屋に殺されており、入れ替わって周囲を欺き利権を己が掌中に収めようと画策し、コープスこそ黒蜘蛛党の党首・海賊の荒波雲右衛門であることが明らかにされる。
勿論最後は白馬童子の活躍によって悪党は退治され、メデタシメデタシで幕を閉じる。

白馬童子の白装束はシンプルであるが故に、その魅力は不変。
また演じている山城新伍の演技や殺陣にも説得力があり、今日でも十分にヒーローとして通用する。
どこか投げやりな印象を受ける梅宮辰夫の遊星王子とは大違いである。

今時代劇は冬の時代だが、だからこそ今一度子供向けの時代劇ヒーローを見てみたいと思うのだが、やはり難しいのだろうか。
レトロ趣味に走ったり逆に現代的にアップデートもせず、このままで復活させても工夫次第では勝機がありそうなのだが。


by odin2099 | 2021-10-22 22:42 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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