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『Ninjascope:Magical World of Ninjas』(1967)

『Ninjascope:Magical World of Ninjas』(1967)_e0033570_18453825.jpg詳細は不明なれど、主に東南アジアなどでの『大忍術映画 ワタリ』の大ヒットを受けて製作された『仮面の忍者 赤影』の海外版劇場映画。
TVシリーズ第一部”金目教篇”の第1話、第2話、第3話、第5話、第6話で構成されている。
『怪竜大決戦』で主人公の自雷也が変身する大蝦蟇が、こちらでは霞谷七人衆の一人が操る怪獣として登場している。

『赤影』の劇場版としては<東映まんがまつり>用に『飛び出す冒険映画 赤影』も作られていて、そちらも同じエピソードがセレクトされているが、製作されたのはこちらが先とのこと。
上映時間も『冒険映画』が50分程度なのに対し、この”Ninjascope”は105分と倍以上の長さがある。

BGMや効果音はそのままのようだが、台詞は全て英語に吹き替えられており、赤影たちも当然英語を喋っている。
サムライやニンジャが英語を話している図というのはなかなかシュールなものがあるが、それでも元になっているお話が面白いために愉しく見ることが出来た。
ただ可能であれば編集はそのままに、台詞だけ原音に戻した国内用の再編集版を作って欲しいものだが。

ちなみに「豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃」というナレーションで始まる第一部だが、物語の冒頭で秀吉と竹中半兵衛は横山城にいる。
横山城は浅井氏の拠点で、元亀元年に織田信長が姉川の戦いで浅井・朝倉連合軍を破った際にこの城を攻略、以後秀吉が城番に任命され半兵衛も与力として秀吉につけられた。

元亀三年(一説には天正元年)に秀吉は姓を羽柴氏に改め、天正元年に浅井氏が滅ぶと長浜城の城主となり横山城は廃城になったことから考えると、『赤影』は1570年から1573年までのお話ということになるらしい。
史実の中にフィクションを織り交ぜて考えるのも面白いものだ。
by odin2099 | 2021-10-24 08:30 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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