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『スノークイーン/少女ゲルダと雪の女王』(2015)

『スノークイーン/少女ゲルダと雪の女王』(2015)_e0033570_08354456.jpg仲良く遊牧民に育てられた孤児のカイとゲルダ。
だがある夜、カイは雪の女王にさらわれてしまう。
ゲルダはカイを助けるために冒険の旅へ――。

アンデルセン童話「雪の女王」を原作としたロシア製のファンタジー映画。
アンデルセン自身が狂言回しとして出てきて自分の作ったお話を皆に紹介しようとするのだが、トロールの邪魔が入ったり、また登場人物が言うこと聞かずに勝手に動き回ったりという具合になかなか原作通りには進行しない。

いわば”再話”というかリブートという形になっていて、冒頭いきなりスノーモービルが出てきたりでいつの時代のお話なのか見ていて混乱してしまう。
ちなみにヒロインはゲルダ自身ではなく、ゲルダの玄孫の「ゲルダ2世」。
物語の展開もある程度知っているというメタ構成にもなっている。

「雪の女王」がどういうお話なのか実はよく知らないのだが、ゲルダが魔法使いによってカイの記憶を消されたり、カラスに導かれて出会った王子と王女に馬車をプレゼントされたり、山賊に囚われの身となるがその娘によって助けられたり…というのは元々の原作にもある話らしい。
それをかなりアレンジして再利用してるのだろう。

脚本・監督はナターリヤ・ボンダルチュク、出演はアンナ・スナティンカ、カール・マルコビッチ、アンナ・ポテビーニャ、ウラジスラフ・ノビツキー、ナターリヤ・ボンダルチュク、イゴール・ペトレンコ。
捻り過ぎてわかりづらくはなっているものの画面の色彩は綺麗だし、出てくるのは美男美女だし決してつまらない作品ではないのだが、どうも今一つ物足りなさを感じてしまう。
若干ミュージカル風の演出が入るが、これは時期的にディズニーアニメ「アナと雪の女王」を意識してるのだろうか。


by odin2099 | 2021-10-31 08:36 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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