『超力戦隊オーレンジャー』（1995）

＜東映スーパーヒーローフェア＞で上映された「戦隊シリーズ20周年記念作品」。

そういえばこんな冠付いてたんだっけなあ。

20周年となっているのは、この頃から戦隊シリーズは正式に1975年の『秘密戦隊ゴレンジャー』からカウントされるようになったからだ。

オーレンジャーのみんな、顔も芝居も固い。
結構動かされているけれど、アクションもぎこちない。
それもそのはず、テレビが始まって一か月半後に公開されてるってことは、撮影は１～２話か３～４話と同時くらいかと思う。
クランクインして日も浅い時期だから、まあ仕方ないだろう。

そしてお話はシュール。

撮影所を舞台にした内輪ネタ、楽屋落ちがあるのかと思っていると、いきなり不条理劇が始まる。

直接的描写はないものの残酷なシーンもあり、下手すりゃトラウマもの。
前衛的と言っても良いくらいで子供にゃついていけないだろう。
ＶＲを先取りしてるのは流石に上原正三（脚本）＆小林義明（監督、”こばやしよしあき”名義）コンビだなあと思うけど、プロデューサーはこのホンでよくＯＫ出したもんだ。

上映時間は40分とテレビ版の約２話分。
時間配分が上手く行ってないのか、実際の上映時間よりも長く感じられる。
公開時に劇場で見て以来なのだが、こんなにつまらなかったっけ、と今回ちょっとした衝撃を受けた。
この時点でさとう珠緒をチェックしていた人は、先見の目があるなあ。
宮内洋もまだ存在感を発揮していない。